「女たちから見た戦争の愚かさ」かと思って読み始めた。
でも、そう単純なものではなかった……。
これはインタビュー集の漫画版。
第二次世界大戦中、独ソ戦争に参加したロシア女性約500人に聞き取りしたものだ。
作者はノーベル文学賞を受賞した人。
岩波文庫というと、なんか硬派なイメージだ。
今ならAmazon 読み放題で無料で読める。
驚くのは、多くの女性が自ら志願し兵士として戦争に参加していること。
中にはスナイパーとして活躍した女性もいた。
12時間以上 雪の上で腹ばいになって敵を見張っていると、地面に凍りついてしまうこともあったようだ。
ゴールデンカムイの尾形を思い出すなぁ。
独ソ戦争はたくさんの犠牲者が出た悲惨な戦いだった。
戦闘は夜中に終わりました
朝になって雪が降りました
亡くなった人たちの身体が雪に覆われました
その多くが手を上に上げていました
空の方に……
このシーンは見開きで描かれていた。
人の腕が何かの植物のように地面からたくさん生えている。
凄絶な光景だった。
もっと悲惨なのは、戦争から帰った彼女たちが世間からは白い目で見られたこと。
戦地で知り合った男性と結婚した女性は、義母から「何だって戦場の花嫁なんかを?」と言われたという。
戦地でヒットラー率いるドイツのナチズムと戦っている時は英雄だったはずなのに……。
女性に限らず、これだけ凄惨な目に遭った人たちの住む国が、「ナチス化してる」を口実にウクライナへ進攻しているのは、なんともやりきれない気分になる。
第4巻は4月27日刊行予定。
最後まで見届けたい。
ちなみに漫画版の監修者は速水螺旋人さん。
旧ソ連に詳しい異色の漫画家。
旧ソの官僚主義をモデルにした エンタメ漫画を描いてもいる。
戦争の裏方「兵站」が舞台。
とても斬新だった。
それにしても、ロシアのウクライナ侵攻はいつ終わるのだろう……。
【プロフィール】
自称セミリタイア・節約系FIRE民。
健康優良寝そべり族。
家でごろごろしていたい。
街をぶらぶらしていたい。
健やかにだらだらしたい。
寝そべりながら本を読みマンガを読む。
自転車通勤を卒業して「歩く人」へ。
睡眠重視のロングスリーパー。
食事は
肉卵チーズのMEC食&メガビタミン。
料理は電子レンジ調理・時短料理。
親が遺してくれた生家に籠城中。。。