■「不動産」と「保険」
「世界にひとつしかない『黄金の人生設計』」は、固定費の中でも多くを占める不動産と生命保険の2つについて、詳しく書かれている。
高額の住宅ローンで苦しんでいる人は多い。
バブルの頃に「変額生命保険」に手を出して家を失った人だっている。
耳を傾けたい──。
■マイホームは 投資商品?!
住宅ローンで家を買う。
誰もがやってることだ。
しかし、マイホーム購入が不動産投資だと言われると驚いてしまう。
他人に貸しているか、自分に貸しているかの違いだと言うのだ……。
確かに、「住宅ローン&持ち家」な人のバランスシートを見るとわかる。
レバレッジをかけて FX をやっている投資家のバランスシートと全く同じ。
住宅ローンはレバレッジ、つまりは借金。
マイホーム購入はハイリスクな投資と同じなのだ。
怖っ!
橘さんは「子どもがいる夫婦は家を買ってはいけない」とまで言っている。
今時は年収1000万でも東京23区に住んで子供2人いると経済的に破綻するらしい時代。
「世界にひとつしかない」は1999年刊行だけど、まるで未来を予言したかのようだ。
■生命保険は「自分の不幸」にかける宝くじ
「宝くじは愚か者に課せられた税金」などと言われている。
さらに、生命保険は「自分の不幸にかける宝くじ」ってことになるらしい。
バブル期の「変額保険」もヒドかった。
相続税節税のため、不動産を担保にして借金をして
生命保険で運用する。
高額金利を配当で補うハイリスク・ハイリターンな金融商品だ。
結局、多くの人が住んでいる家を手放すことになった。
この変額保険がどれだけ凄惨なものだったかは、他の小説でも取り上げられている。
■お金はインフラ
誤解されがちだけど、橘さんは「お金=幸福」と言っているわけじゃない。
人生の8割を占めるインフラ(土台)部分のうち経済的な側面だけです
インフラの設計図がなければ、経済的独立は無理だし、自由にもならない。
「No Money, No Freedom」
そう言っているのだ。
自分の場合、見切り発車でセミリタイヤしてしまった。
今後の人生設計は慎重にしていかなければ……。
■クセになる橘玲本
橘玲さんの本は読んでると気がめいるけど、「全くその通り」なのでクセになる。
みんな口に出さないことをド直球で言ってくれるのだ。
目をそらしがちな現実に向かい合うと、自分のポジションが見えてくるような気がする。
著作品は全部コンプリートするつもり。
次はこれかな──。
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■プロフィール
セミリタイア済み節約系FIRE民。
両親が遺してくれた築50年の生家に生息。
ミニマリスト目指して断捨離中。
もともと寝そべり族で「がんばらない」ライフスタイルを追求中。
ライフハックとテクノロジーでチートする都市型スローライフを目指しています。
年間150冊の本と1500冊のマンガを読了。
橘玲さんの本が好きで、進化論、お金に関する本をよく読みます。
読んだ中から「おもしろくて、ためになった」作品をオススメします。
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