【砂の栄冠】マンガでわかる今どきの高校野球。甲子園は宇宙空間で舞台総合芸術?!
高校野球ってまだ見てる?
社会人になってから高校野球を見なくなった。
「21世紀枠」もよくわからない。
帽子に変な折り目がついてるし、細い眉毛。
違和感が大きくなるばかり。
「砂の栄冠」を読むと違和感の正体がわかる。
読み終えた頃には現代の高校野球や甲子園がどうなってんのかわかるだろう。
創立100周年を迎える名門公立進学校。
キャプテンでエースで4番の七嶋は熱心な高校野球ファンの老人から1000万円を託されるが……。
甲子園は宇宙空間?!
甲子園ネット裏の常連たちは言う。
甲子園は劇場。
新聞社と高野連は興行主。
選手は役者。
応援団とブラバンは音響。
そして観客。
甲子園は舞台総合芸術なのだ。
なんだか甲子園を見る目が変わってくる。
合理的なアメリカ人ジャーナリストが日本の高校野球に違和感を持つのも無理はない。
甲子園は「筋書きのあるドラマ」
甲子園での勝敗は「観客のストーリー」で決まる。
どういうことか?
観客の「こうなったらいいなぁ」が巨大な同調圧力となる。
同調圧力は甲子園内野席の銀傘で反響・増幅してグラウンドの選手を襲う。
これはテレビではわからないプレッシャー。
なにしろ審判の判定にまで影響を及ぼすのだ。
観客の雰囲気を察して判定が甘くなったり辛くなったりする。
だから「駒大コンバット」のようにブラスバンドや応援が重要になるワケ。
「21世紀枠」の条件と悲劇
「砂の栄冠」を読むまで「21世紀枠」って何なんだかよくわからなかった。
でも、ようやくわかった。
「21世紀枠」って、早い話が名門で公立で進学校が対象なんだ。
攻守交代の時には全力疾走。
間違っても細眉毛は NG(笑)。
いかにも観客好みだ。
おまけに名門校が甲子園に出ると、OBがいっぱいやってきて金を落としてくれるってワケ。
今時の高校野球裏事情
その他、「砂の栄冠」には「言ってはいけない高校野球の裏舞台」がこれでもかというぐらい出てくる。
地方大会まで見に行く甲子園ネット裏の常連たち。
好き勝手なことを言うOB会。
派閥ができる父母会。
甲子園出場だからと言って名監督とは限らない話。
職業的な名監督と名指導者との違い、などなど。
白球の陰はいろいろブラックだ。
マンガの甲子園とリアル甲子園
「砂の栄冠」の主人公・七嶋は左右両投げ。
読んだ時は驚いたけど 現実の世界でも両投げはいるようだ。
左右両投げ、投打「二刀流」の小学校6年生…
— らくだ (@rakuda951) 2023年5月13日
「体の左右バランスを崩さないようにと、投球も打撃も1カ月ごとに左右を入れ替えて学んでいた。」https://t.co/twISx5zEMu
左右両投げ両打だと 4刀流?
現実がマンガに追いついているのを感じる。
「砂の栄冠」を読んだ後では甲子園も違った視点から楽しめそうだ。
三田紀房さんの新刊
作者・三田さんのマンガは大好物で「ドラゴン桜」、「エンゼルバンク」、「インベスター Z」と読んできた。
次はこれかな──。
今となっては医大生マンガって、特別めずらしくない。
地方の医大ってところがポイントなのかな……。
【プロフィール】
セミリタイア済み節約系FIRE民。
年間約150冊の本と約1,500冊のマンガを読む。
食事は肉・卵・チーズのMEC食&メガビタミン。
料理は電子レンジ調理・時短料理オンリー。
築50年超の生家でサバイバル中。。。