みんなと同じでいることが、少し辛い人へ──。
個人主義と言うと自分勝手でエゴイズムなイメージだ。
でも、本当の個人主義は自分を失わずに生きるための方法。
「みんなと同じ」から離れる勇気を持つことだ。
「14歳からの個人主義」は夏目漱石に始まって 夏目漱石に終わる。
(もちろん 他の哲学者や思想家たちも出てくる)
「夏目漱石とはまた古いな」「哲学者が書いた本だからしょうがないか」などと思っていたら、とんでもない。
夏目漱石は明治時代、「欧米に追いつき追い越せ」な近代化に強い違和感を持っていた。
これは令和の時代に自分たちが「行き過ぎた資本主義」や「グローバルスタンダード」にモヤるのと同じ。
昔も今も人の悩みは大して変わっていない。
おまけに令和の時代には新しい悩みも増えてきた。
例えばテクノロジーについて。
作者はスマートウォッチをつけた時のエピソードを書いている。
朝すっきり目覚めたと思ったのにスマートウォッチを見ると睡眠の質が悪い。
自分を信じるべきか、機械の言うことを信じるべきか?
これからは AI とのつきあいもストレスになりそうだ。
新型コロナウイルスの3年間、マスクやワクチンやロックダウンを巡って、うっすらと全体主義っぽくなったのを感じている人も多いだろう。
タモリさんの「新しい戦前」発言も話題になった。
作者によれば、同調圧力に負けないためには、ふと立ち止まって「ひとり歩きする自分を見すえる」ことが大切だ、とのこと。
「14歳」より、大人にこそ必要なことだって気がする。
哲学者が書いた本にしては読みやすい本だったな。
そんな失礼なことを思っていた。
それもそのはずで、作者の丸山俊一さんは元々テレビプロデューサー。
「爆笑問題のニッポンの教養」などを手がけた人だったのだ。
どうりで分かりやすい。
他の本も読んでみよう。
【プロフィール】
自称セミリタイア済み節約系FIRE民。
健康優良寝そべり族。
家でごろごろしていたい。
街をぶらぶらしていたい。
健やかにだらだらしたい。
寝そべりながら本を読みマンガを読む。
自転車通勤を卒業して「歩く人」へ。
睡眠重視のロングスリーパー。
食事は
肉卵チーズのMEC食&メガビタミン。
料理は電子レンジ調理・時短料理。
親が遺してくれた生家に籠城中。。。