スピリチュアルと聞くとオカルトか不思議ちゃんの話かと思ってしまう。
でも、これは無意識の世界、脳医学や遺伝子や心理学や進化論など最先端の科学の話だ。
無意識の心理学では恋愛心理学での「吊り橋効果」が有名。
ただし実際は相手が魅力的な女性でないと効果はないらしいw
それより初対面の人には温かい飲み物を勧めた方が良い、て話の方が実用的だ。
この辺りまでだったら単なる雑学ネタと思うかもしれない。
でも、SNSを活用した心理プロファイリングがアメリカ大統領選挙で大活躍してトランプ大統領誕生の後押しをしたってなると、ただ事ではなくなってくる。
様々な依存症ビジネスとがっちりタッグを組んでいるのだ。
作者によれば「心は脳の活動で遺伝の影響を受けており進化の適用である」とのこと。
手がかりとしてパーソナリティを8つの要素に分けて考察している。
①明るいか暗いか(外向的か内向的)
②精神的に安定しているか、 (神経質か楽観的的か)
③みんなといっしょにやっていけるか、自分勝手か(同調性)
④相手に共感できるか、冷淡か (共感力)
⑤信頼できるか、あてにならないか (堅実性)
⑥面白いか、つまらないか(経験への開放性)
⑦賢いか、そうでないか(知能)
⑧魅力的か、そうでないか(外見)
この8つの用途は、そのままそっくり自己啓発本で扱われるテーマだ、と言われると納得してしまう。
と言っても作者は単なる性格診断テストを勧めたいわけじゃない。
「自分のスピリチュアルにあった物語を作れ」
「自分のパーソナリティを前提にして、それがアドバンテージを持つ場所(ニッチ)を探せ」と言いたいのだ。
おもしろいのは日本人のパーソナリティの話だ。
うつ病が多く内向的で、同調圧力が強く、堅実性は高いけど世界一自己家畜化されているそう。
タンポポのようにたくましい生命力はない。
でも、繊細なランのように環境さえ合えば、大輪の美しい花を咲かせる。
だから「置かれた場所で咲きなさい」よりは、自分に適した場所を探すべき。
勇気をもらえる話だ。
本書は予定の前半部分だそう。
残り後半部分がいつかは読めるんだろうか。
その日が楽しみ……。
つくづく橘玲さんの本はおもしろい。
次は小説を読んでみたくなった。
【プロフィール】
自称セミリタイア・節約系FIRE民。
健康優良寝そべり族。
家でごろごろしていたい。
街をぶらぶらしていたい。
健やかにだらだらしたい。
寝そべりながら本を読みマンガを読む。
自転車通勤を卒業して「歩く人」へ。
睡眠重視のロングスリーパー。
食事は
肉卵チーズのMEC食&メガビタミン。
料理は電子レンジ調理・時短料理。
親が遺してくれた生家に籠城中。。。