らくだのライフハック

猫のように丸くなって暮らしたい

―漫画と本と自転車通勤。そして、がんばらないライフスタイル―

【テレプシコーラ/山岸凉子】名作「アラベスク」から約50年。日本のバレエ界はこれほどに変わった。テレプシコーラは現代バレエ学習マンガ!

 

バレエ漫画といえば

気の弱い主人公が

クラシックバレエを踊って

プリマをめざすのが王道パターン。

 

でも

今時のバレエ界は

大きく変わった。

 

主人公の六花(ゆき)は小学5年生。

 

バレエ教室を開いている母。

 

バレエも勉強もできる姉の千花。

 

そして異様な身体能力を持つ

転校生の空美

 


六花は

脚が180度開かないことに絶望して

バレエをやめようとするが--。

 

踊りたい人がバレエを踊るのじゃなくて

選ばれた者のみが踊れるのがバレエなのよ

 

母親の言葉が重い。

 

小学生で

このような現実を

突きつけられるのだから

バレエって本当に過酷な世界だ。

 

 

脚が180度開かない

ハンデを持った六花だが、

音楽に身を委ねて

想像の世界に遊べる能力があった。

 

イマジネーションを武器に

六花はバレエに取り組んでいく--。

 

 

最近

イマジネーションを武器にした

主人公って増えてる。

 

サッカーでは

フィジカルはイマイチだけど

戦術眼を持った主人公がいたり、

同じバレエ漫画で

学習能力を武器にしてる

主人公がいたり。

 

 

姉の千花とともに

コンクールで出場した六花。

 

そこでは

空美の思いがけない姿を見ることに……。

 

 

物語も面白いけど

巻末のバレエ対談がスゴい。

 

今回は山岸凉子上野水香

 

上野さんの目力と

重力を感じさせない立ち姿に目が釘付け--。

 

 

バレエを続けるには

中3受験のない中高一貫の学校を

受けるのがマスト。

 

そんな現実がのしかかってくる。

 

一方で、

六花は

マイムの苦手な千花のために、

振り一つ一つに

セリフをつけることを提案。

 

振付師としての

才能の片鱗を発揮していく。

 

 

公演デビューを果たした千花に

アクシデントが。

 

突然、

六花は代役をすることに--。

 

 

思いがけないアクシデント、

公演当日に始まる生理、

ダイエットの果ての拒食症。

 

バレエって優雅に見えるけど

舞台裏は過酷すぎる……。

 

 

付属中学へ進学した六花。

 

ダンス部への

アドバイスを求められて--。

 

 

六花はいよいよ本格的に

振付師としての才能を開花させていく。

 

 

巻末の

山岸凉子と行くローザンヌ

    国際バレエコンクール紀行」が出色。

 

この取材が

第2部へとつながっていくのだ。

 

「最初から脚が上がる子は特に意識しないで、ふにゃあと上げてしまうのよ。努力して上がるようになった子のほうが足先のうんと先をイメージして上げるからすごくきれいだったりするわ」

 

わかりみが深い……。

 

 

ついに舞台で

自分の振り付けた作品を踊る六花。

 

斬新な解釈は

先生方をもうならせる。

 

一方で

千花のケガは思わしくなく……。

 


バレエでも、

歌舞伎の蜘蛛の糸って

使ったりするんだなぁ。

 

 

感受性が鋭い子は

ドツボにはまると

自分を立て直せない。

 

本部公演に抜擢された

六花に試練のときが--。

 

その一方で、

姉の千花もリハビリが上手くいかず……。

 

 

いよいよ公演。

気の弱い六花だが、

先生たちが教える

メンタルトレーニングで

乗り越えていく。

 

入眠の方法。

ブラックボックスのイメージ。

過緊張で体をほぐす。

 

古典的なバレエの世界も

科学的になってきている。

 


そして

姉の千花は

外国で靭帯手術を受けることに--。

 

 

姉の千花を悲劇が襲う。

 

六花は

トゥオネラの白鳥」を踊る千花を想い、

自ら振り付けた白鳥を踊る--。

 


まだ

中学生・高校生のうちに

将来が決まってしまう

バレエの世界の過酷さよ。

 

第一部全10巻を読んだら

サバイバルレースを観た気分--。

 

 

 

ローザンヌコンクール編開幕!

 

高校生に成長した六花が

姉の悲願だったローザンヌに挑む!

 

 

最近は

よく日本人が入賞するので

ニュースでも見かけるけど、

こんな感じなのかぁ。

 

留学先を見つけるための

コンクールなので

普通のコンクールとは

ちょっと違うっぽい。

 

 

それにしても

コンクールに出場するだけで

こんなに大変なんだ……。

 

同行者が風邪を引いていて

うつされそうだったり、

ロストバゲージになったり、

悪天候で飛行機が出なかったり。

 

バレエ以外にも

これだけのクエストがあるんだ……。

 

 

ようやく

現地にたどり着いた六花。

 

舞台となるボーリュー劇場の

傾斜に戸惑う。

 

ここまで詳しいと

ローザンヌコンクールの

ガイド本みたいになってきた。

 

出場するバレリーナ

みんなこの漫画を読んだ方が

いいんじゃないか?


「息は肋骨でしましょう」みたいに、

新しい体の使い方が

さりげなく織りこまれているのもマル。


最近体の使い方漫画が

増えてきた気がする。

それだけみんな関心があるのか?

 

 

 

ついに風邪をひいてしまった六花。

 

そして

注目を浴びている中国系アメリカ人

ローラ・チャン

なぜか昔の空美の面影が……。

 

 

コンクールは準決勝へ。

六花は風邪をおしてのぞむが--。

 


この巻では

ローザンヌコンクールの評価方法が

コンテンポラリー重視に

変わってきていることや、

女子よりも男子の入賞者が

増えていることが紹介されてる。

 

 

おなじみとなった

バレエでの体の使い方では、

インナーマッスル

腸腰筋にスポットが。

 

10代の初めの頃までに

腸腰筋を鍛えることができた者は、

ローザンヌコンクールに

挑戦できるようになるとのこと。

 

しみじみと過酷な世界や……。

 

 

残念な結果に終わった六花だけど、

思いがけないギフトで

なぜか表彰式へ--。

 

 

それにしても

最終巻だってのに

主人公が舞台で踊るシーンが

全くないってのがすごい。

 

つくづく

テレプシコーラ」は

ローザンヌコンクールや

コンテンポラリーや

コリオグラファー(振付師)の

紹介に徹した

バレエ学習漫画だったなぁ。

 

それでも十分面白いんだから、

作者の力量がすごいし、

バレエの世界も奥が深い。

 

六花の振り付けた作品「引きこもり」は

実写で見てみたいもんだ。

 


現代バレエを十分に味わったので、

次は古典的なバレエの世界を

味わってみたくなった。

 


次の次はこれかな--。

面白いバレエ漫画って

まだまだあるよな……。

 

 

【プロフィール】

節約系底辺FIRE
セミリタイア)目指す
ナマケモノ&寝そべり族。

寝そべりながら
年100冊の本を読み、
年1,000冊のマンガを読む。

片道一時間の自転車通勤は
10年を突破。

食事は
肉・卵・チーズのMEC食&
メガビタミン実践中。

料理はレンチン&時短料理。

親が遺してくれた実家に棲息中。。。