あまりにも、どストレートなタイトルにドン引きするかも。
でも内容はいたってマジメ。
社会学、経済学、数学、情報工学、哲学、歴史学の分野を横断的に解説してくれてる。
「教養」と言えば、日常生活にはあまり関係のない、堅苦しい古典文学などが頭に浮かぶけど、その点、本書はむしろ取っつきやすかった。
作家の目指すところは、そのような「お金を殺す教養」よりも「お金を生む教養」を身につけようというもので、だからこそ、どストレートなタイトルになったのだ。
実際、お金に関することや、金を稼ぐセンスについては学校で教わることはない。
富裕層では、親から子へと「たしなみ」として語り継がれるなどと、まことしやかに言われているが。
本書は、こうした富裕層だけの「特権」を補完する位置づけになるのだろう。
歴史好きの自分にとって印象に残ったのは、やっぱり歴史学についてのことで、それは中国の中華思想のことだった。
本書に書かれている通り、中国外交の基本が冊封体制であるならば、中国が諸外国に求めるものは「朝貢」であって実効支配ではないはずなのだが……。
ロシアのウクライナ侵攻も気になるけど、どさくさに紛れて? 中国が台湾の領空を侵犯しているのも胸をザワつかせる。
もともと本書は、同じ作者のこちらの本がユニークだったので手に取った。
次はこの本を読んでみようと思う。
あいかわらずセキララなタイトルだけど、普通の歴史本とは違った角度から切りこんでくれてるかも。
【プロフィール】
サイドFIRE(セミリタイア)目指す寝そべり族。
寝そべりながら年100冊の本を読み(Kindle書籍読み上げで耳活)年2,000冊のマンガを読む。
片道一時間の自転車通勤は10年を突破。
食事は肉・卵・チーズのMEC食。
調理はレンチン一択。
水出しコーヒーとグリーンズフリー(ノンアル)を愛飲中。。。