タイトルを見て初めて気づいたけれど、世界は一神教と多神教の国から構成されていて、戦争とか内乱とかテロとか多くの争いは一神教同志の争いなんじゃないだろうか。
もちろん 多神教だったら争いは一切ないなどと言うつもりはないけれど。
無宗教の日本人である自分などは、ついそう思ってしまうのだ。
作者は西洋を舞台とした歴史小説を多く書いている人だ。
「よくわかる一神教」は語り下ろしを編集したので話し言葉で書かれていて、とても読みやすい。
Kindle 書籍をAlexa で 読み上げさせて聞いていたのだが、とても 聞きやすかった。
読んでみて(聞いてみて)意外だったのは、一神教というものは、どうやら エジプトで「発明」されたもので、唯一神が「発見」されるまでは多神教が当たり前だったってこと。
現代に生きる 我々は宗教といえば一神教が当たり前な感覚があるけど、むしろ、多神教が当たり前だった世界に、突然、一神教が出現したのだ。
そして、どこからこの「発明」が生じたのかもよく分かっていないらしい。
次に意外だったのは、この発明された唯一神のこと。
ユダヤ教もキリスト教もイスラム教も、みな同じ神様を信仰してるってこと。
言ってみりゃ、一神教って、ユダヤ教からキリスト教そしてイスラム教へとアップデートしたようなもん。
同じ神様を信じてるのにあんなにドンパチやってるんだ~。
最後に、ユダヤ教もキリスト教もイスラム教も砂漠の宗教ってイメージだったけれど、厳密に言うと、キリスト教は農業の宗教でイスラム教は商業の宗教だそうな。
それならまあ、うまくいかなくても仕方ないのかな。
この世界は一神教で、まだしばらくは揺れそうです。
本書を締める 最後の一言。
全くの同感だ。
てか、いつか平和になることがあるんだろうか……。
作者の他の作品も読んでみたくなった。
【プロフィール】
年2,500冊の漫画を読み、年に100冊の本を電子書籍読み上げ機能で聞き、片道一時間の自転車通勤を続ける日々――。
のんびり暮らすライフスタイルと、がんばらないためのライフハックがテーマ!
・食事は、たんぱく質ファースト。糖質制限中。MEC食継続中。ボトル飲みでプロテイン&メガビタミン
・電子レンジの時短料理で自炊中
・服は制服化&コンフォート命!
・断捨離後、ミニマリストに
・歴史と地理とニュースの社会科好き!
これから、やりたいこと――。
・英語で読み書き
・古武術介護
・小笠原流礼法