今回の漫画はテロがテーマ――。
テロ事件で愛する夫と娘を亡くしたマリー・ローズバンク。
彼女はテロ撲滅を誓い、女性だけのテロ撲滅チームを率いるようになる。
彼女にはテロ事件の爆破で胸にバラの模様の傷がついている。
通称、薔薇のマリー。
一見いいとこのお嬢さんがそのままセレブなマダムになったような風貌で、もちろん軍事やテロには全くのド素人。
しかし、夫や娘が死んだテロ事件を引き起こした首謀者への復讐と、テロ根絶の一念でカウンターテロのプロフェッショナルにまでなってしまう。
全巻に渡り、薔薇のマリーは仲間たちを率いて、世界中の国々へ飛び、時限爆弾や毒や感染症などありとあらゆるテロ活動と戦う。
ラストシーンで、ついに彼女は首謀者のグリフォンと向かい合うことになるのだが、その意外な正体は――。
この作品は古くて、最終巻が出版されたのはもう20年ほど前になる。
9.11以前のの漫画なのだ。
今でこそテロのニュースは当たり前になってしまったけれど、当時はテロ活動ってそれほどまだ注目されていなかったし、そんなテロをメインにした漫画ってかなり珍しかった記憶がある。
一番印象的だったのは、マリー率いるチームが日本へやってきて日本の警察にテロ対策をレクチャーするエピソードだった。
警察から見れば日本の治安ぐらい自分たちで守りたいプライドがあるため、どうしても対決姿勢になる。
けれどもスキル以前に銃に対する考え方からして全く違っているのでとても太刀打ちできない。
アメリカ人は銃を持ち歩くのが当たり前で、テロ対策に携わる者だったら例えばシャワーを浴びる時にでも、ビニール袋に入れた銃を携帯することになる。
しかし、日本人から見れば「暴発したらどうする!」てことになる。
銃は警察署のロッカーなど鍵のかかる所定の場所に保管するのが当たり前なのだ。
確かに同じ日本人から見ると特に不思議はないけれど、テロ事件が起きた時、警察が現場へ駆けつけようとする前に、まず署のロッカーによって自分の銃を手にしてから現場へ向かうことになる。
これだけでもワンテンポ遅れてしまうわけだ。
これって20年ぐらい前の漫画なんだけど、警察の銃に対する意識って、おそらく全く変わってないんだろうなぁ。
まあしょっちゅう乱射事件が起こってる国よりも良いのかもしれないけど。
全巻通して読むと、日本人ってつくづく平和ボケしているんだなと思わざるを得ない。
エンタメだけど、ちょっと社会派な漫画。
民族紛争や国際情勢も絡んでくるし。
ドンパチ好きだけでなく、国際ニュースや国際情勢の好きな人にもオススメだ。
【プロフィール】
年2,500冊の漫画を読み、年に100冊の本を電子書籍読み上げ機能で聞き、片道一時間の自転車通勤を続ける日々――。
のんびり暮らすライフスタイルと、がんばらないためのライフハックがテーマ!
・食事は、たんぱく質ファースト。糖質制限中。MEC食継続中。ボトル飲みでプロテイン&メガビタミン
・電子レンジの時短料理で自炊中
・服は制服化&コンフォート命!
・断捨離後、ミニマリストに
・歴史と地理とニュースの社会科好き!
これから、やりたいこと――。
・英語で読み書き
・古武術介護
・小笠原流礼法
・沈没バックパッカー(外こもり?!)