少年ジャンプで連載してる漫画家の競争の激しさは誰もが知るところ。
その舞台裏をのぞいてみたくなってこの作品を選んだ。
もともとこれは「アオイホノオ」を読んで、少年サンデーつまり小学館の漫画業界の舞台裏が面白かったので少年ジャンプ・集英社ではどうなんだろうと思ったのがきっかけだった。
【アオイホノオ】単なる熱血ギャグに終わらない。小学館漫画史で少年サンデー漫画業界裏話、おまけに庵野秀明氏登場でエヴァンゲリオン前史でもあるのだっ! #読了 #読書 #漫画 #マンガ #まんが #コミック #comics #comic #漫画好きな人と繋がりたい #アオイホノオ https://t.co/BrOB7l1Cyq
— らくだ@ライフハック&マンガ (@rakuda951) 2020年7月13日
少年ジャンプといえばアンケート至上主義。人気がなければ容赦なく連載を切られる。このため漫画家も原作者も編集者も知恵を絞る。
読者アンケートハガキが ジャンプについてて それでマンガの順位つけてるって知ってる?
はい
10人のうち2人が 入れてくれたら 人気マンガに なっちゃうんだ。
えっ⁉️ 2人?
そう2割でいいの
こんなノウハウのほか、連載は1回目はアンケートは何とか取れるけど2回目が勝負だとか、例えば5回シリーズを立ち上げるとどうしても5回目が1番アンケート調査の結果が良いとか、おそらく作者が実践でつちかったであろうノウハウがてんこ盛りだ。
もちろんアンケート調査の結果ばかりを気にして良い漫画が描けるのかという議論はあるだろうけど、はっきりとした評価基準にのっとって若く才能のある者たちがしのぎを削りあう姿は見ていて気持ちが良い。
そこには競争だけではなく、しんどい環境をなんとか生き残ろうとする仲間同士の連帯感もあるのだ。だから主人公の連載休載をめぐって仲間たちが連載をボイコットするというエピソードも出てくる。
もう一つ少年ジャンプといえば友情・努力・勝利のバトルものが有名かつスタンダード。
主人公たちはバトルものが苦手なので、邪道ものに取り組んだり、編集者の勧めでギャグものに取り組んだり、知能・心理戦をテーマにした邪道バトルに取り組んだり、ダークヒーローを出して王道の邪道バトルに取り組んだりする。ここまでくると、ややこしい。
これは作者のこれまでの作品を見るとなるほどと頷ける。テーマが碁だったり知能戦だったりするけど、これはバトルものが苦手な作者たちが考え抜いて作り出したテーマだったのだ。
その他、人気がある連載を終わらせるのがいかに難しいかというエピソードなどが面白かった。
誰もが知っている超有名な作品でも終わりどころを見失ってだらだらと続いてしまうことがあったからなぁ。
綺麗に潔く終わったという評判のこの作品などは、こうした反省を踏まえたものだったのかもしれない。
漫画の制作現場や漫画業界の舞台裏をのぞいてみたいという動機で読み始めたせいか、どうも偏った感想になってしまった。
でも物語では、原作者シュージン(秋人)と漫画家サイコー(最高・もりたか)の友情が1度は壊れたりまた復活したりやサイコーと声優あずきとの今時信じられないような純愛とか他にも見所はたくさん。エンタメとしてももちろん楽しめる。
でもでも、あんがい本当に楽しめるのは、いつも厳しいノルマ競争に追いかけられる営業マンやサラリーマンじゃないかと思う。
むしろビジネスに参考になるお仕事漫画としてお勧めしたい。
最後の最後に――。
アニメ化しやすい、メディアミックスしやすいかどうかまで考えて漫画の原作を考えなければならないなんて考えてなかったな。
少年ジャンプで連載してる漫画家はしみじみとモンスターだ……。
【プロフィール】
夢とか夢中になれることは特に無いので、嫌いなこと、やりたくないことを回避するライフスタイルと、がんばらないためのライフハック がテーマ。
空いた時間はKindle読み上げで本を聴き(週1~2冊)漫画を読んでいく生活(週50冊)。
・片道1時間の自転車通勤中
・食事は糖質制限中。MEC食&高脂質食。ボトルでプロテイン・EAA&メガビタミン。
・ホットクック 1.0Lで自炊中
・服は制服化済み
・住まいは断捨離してミニマリストへ
・マンガと歴史好き
(特に世界史へ進攻中)
これから、やりたいこと――。
・英語で読み書き
・古武術介護
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・積み立て投資