らくだのライフハック

猫のように丸くなって暮らしたい

─セミリタイアして本とマンガの日々─

【青のフラッグ】エモい青春漫画ってだけじゃない。キャラ同士の「話し合い」は法廷バトルのような緊迫感――。

 

いつかまた

選択の先の

未来で

主人公の男子高校生とヒロインは

スクールカースト底辺。

主人公にはトップクラスの友達がいて、

ヒロインは彼が好き。

 

よくある青春漫画だな、

今時の高校生の生活ってこんな?

こういうのがエモいって言うのかな、

などと思いながら 軽く読み始めた。

 

しかし

グイグイ と

引き込まれていく――。

 


圧倒されたのは、

ジェンダーを巡って、

それぞれが自分の思いを

ぶつけあうところ。

なまじ美人なので、

男子と友達になろうとすると

女子からやっかまれる者。

 

ゲイを単純にキモいという者。

 

単純すぎて古臭いと攻める者。

 

一方的に正論を振りかざすのは、

単純にキモいというのと

変わらないのでは?

と冷静にツッコむ者。

 

法廷バトルのような緊迫感 だ。

 

 

これは単なるエモい青春漫画じゃない。

長回しのセリフも多くて演劇のようだ。

 

それもそのはず、

作者は恋愛系や青春系の

漫画やドラマを見ていて常々

「何でちゃんと話し合わないんだ」

と思っていたそう。

 

この漫画が、

そこらの 青春 漫画 や 恋愛 漫画と

明らかに違うのは、

キャラがちゃんと

話し合いをしているから――。

 

 

作者はあとがきで、

今更こんなことを言うのは

余計なことかもしれないけど、

と言っていたけど、

自分のようなニブい 読者もいるので、

これはとてもありがたい。

 


登場人物たちは卒業後

それぞれ思いがけない「その後」を迎える。

「意外だけどらしい」者もいれば、

「これってアリなの?」と

疑問符マークがつくのもいる。

 

それでも

「うまくいくといいね」

と思えるのは、

彼・彼女たちが

散々悩んで話し合って選択した道を

歩んでいるからだ。

 


「話し合う」って、

とても簡単なことのはずなのに、

現実ではとても難しい。

 

いや、

とことん話し合う なんてことは

現実の世界では

ほとんどありえない(断言!)。

 

「青のフラッグ」は

理想の世界・夢の社会を

描いているわけで、

まさしくフィクションなのだ。

 

 

作者KAITOさんの

他の作品も読んでみたくなった。

 

検索してみたら「青のフラッグ」は英語版も出ている。

Blue Flag, Vol. 6 (English Edition)

Blue Flag, Vol. 6 (English Edition)

  • 作者:, KAITO
  • VIZ Media: VIZ Signature
Amazon

 

ジャンプって、攻めてるよなぁ。

でも「青のフラッグ」なら

英語版で読み返してみたいかも――。

 


【プロフィール】
節約系底辺FIRE(セミリタイア)目指すナマケモノ&寝そべり族。
寝そべりながら年100冊の本を読み、年1,000冊のマンガを読む。
片道一時間の自転車通勤は10年を突破。
食事は肉・卵・チーズのMEC食でメガビタミン実践中。
料理はレンチン&時短料理。。。