本との話:『毎日っていいな』吉本ばなな おばあちゃんの智恵

吉本ばななさんの小説やエッセイを読むたびに、これは「おばあちゃんの智恵」だなあ、と思ってしまう。
作者には「まだ、そんなトシではない」と怒られてしまうかもしれないが。

下手な、自己啓発本やビジネス本、ハウツーマニュアル本を読むよりは、よっぽど「効く」ような気がする。

しかも、身体に負担の少ない、薬草や漢方薬のような。
そういえば、薬草茶を扱う主人公の小説もあったなあ。

  • 王国―その1 アンドロメダ・ハイツ―
  • 「自分であること」

    ばななさんも、生きづらい思いを抱えてる人に向けて書いていきたい、と発言してる。

    「人生のコツ」や自分が得たノウハウを公開していきたい、と。

    本書でも、〇〇の法則でもなく、勝利の方程式でもなく、ごく普通の人だけれど、充実した人生を送ってる友人のエピソードが紹介されている。
    驚くほどの「ゆるさ」と「人を安心させる美しいスペース」を持った友人の話だ。

    人間離れした努力や行動力を持った人の話は感心はするけど、ロールモデルにはならない。
    普通だけど、なぜか上手くいってる人の話こそ聞きたいものだ。

  • 人生のこつあれこれ2013 (新潮文庫)
  • 教わったこと

    老いと死を予感させるペットとの暮らしを描いた「「だんだん」の味わい」では、「その時が来るまでの時間を少しずつ割っていって、しっかり幸せを味わう」と書かれていた。

    理不尽で、どうしようもないことに対して、どうやって気持ちの整理をつけていけばいいのか。
    ばななさんの作品から、教わったような気がする。

  • 毎日っていいな
  • 嵐の避難場所

    ばななさんは、対談だったか、インタビューだったかで、自分の本当に伝えたいことを、バリエーションを変えながら書いていきたい、生きづらい人たちへ届けたい、てなことを言っていた記憶がある。

    だとすると、芸術的な作品を作り続ける職人のように、魅力的な作品群を、これからも書き続けてくれそうだ。
    そして、読者は、読み続けていくことができる。
    せちがらい世の中にうんざりしたときには、ばななさんの小説やエッセイに緊急避難することができるのだ。

    本との話:ガイド

    本と読書についての本音の話。。。