らくだのライフハック

猫のように丸くなって暮らしたい

─セミリタイアして本とマンガの日々─

【流転7年 うめだまのイギリス・アメリカ自由帳】コミックエッセイでわかるイギリスとアメリカの暮らし。夫婦別姓と医療制度の闇も……。

 

旅行ではわからない生活と暮らし

海外移住、特にイギリスやアメリカに憧れてる人は、このコミックエッセイを読もう。
イギリスとアメリカ、それぞれの歴史や文化や食べ物など、特徴や違いを教えてくれる。

海外グルメや旅レポだけじゃない。
うめだまさんはイギリスで苦労して就労ビザを獲得し、結婚後はアメリカで出産した人。
夫婦別姓が大変だったことや医療制度の違いがマンガで理解できるのだ。

 

ハードル高すぎ「旧姓併記」

日本では夫婦別姓や旧姓併記も珍しくなくなってきた。
しかし、海外へ出るとなると事情が違うようだ。

 

日本で婚姻届を出して旧姓併記を希望すると、マイナンバーカードの備考欄には新姓が追加される。
しかし、このカードでは旧姓併記の運転免許証はすぐに出ない。
戸籍に婚姻が反映されるのに約1週間かかるから。
そして、パスポートには確かに旧姓併記はされる。
でも、他国の入管で説明を求められたら、自分自身で説明しなければならない。
そのための英語版リーフレットまで渡されてしまう。
「個人へ丸投げ」感がハンパない。

 

自由の国アメリカでも事情は変わらない。
意外だけど、アメリカでは基本的に旧制の使用や併記はできない。
このため、社会保障ナンバーや運転免許などは手続きに時間がかかる。
行政手続きが完了したのは渡米一年後だという。

 

ハードすぎるアメリカの医療制度

アメリカは日本と違って国民皆保険じゃない。
救急車を呼ぶと高いので、自力で救急病院へ行かねばならない。
呼吸困難なのに「保険は持ってる?」、「治療の前に500ドル払って」、「クレカカモン!」と言われてしまう。
さすがにドン引きだ。
アメリカでは丈夫な人間か金を持ってる人間じゃないと生存競争には脱落してしまう。
同じ英語圏なのに、イギリスとアメリカでも、ずいぶん違うようだ。

 

海外移住希望者は読もう

「流転7年 うめだまのイギリス・アメリカ自由帳」は、前半はグルメや旅や暮らしなどの身近な話題、後半は旧姓併記や医療制度などハードな話題だった。
イギリスで就労ビザを得るまでのチャート図は海外移住希望者には参考になりそう。
コロナ禍でのアメリカ出産もシンドそうだったけど、明るくパワフルに乗り越えていくうめだまさんに勇気づけられる人は多そうだ。

 

祝! 医療マンガ大賞受賞

もともと「流転7年〜」は続編。
前作も面白かった。

前回読んだ時はエリザベス女王国葬の時だったな……。

 

うめだまさんは現在も「看取り」の医療マンガで賞を受賞するなど活躍中。


次回作も楽しみだ。

 

 

【プロフィール】

セミリタイア済み節約系FIRE民。

 

年間約150冊の本と約1,500冊のマンガを読む。

 

食事は肉・卵・チーズのMEC食&メガビタミン。

 

料理は電子レンジ調理・時短料理オンリー。

 

築50年超の生家でサバイバル中。。。