らくだのライフハック

猫のように丸くなって暮らしたい

─セミリタイアして本とマンガの日々─

【赤狩り】ロマンチック・コメディ「ローマの休日」はハリウッド粛清に対抗して「信頼」を呼びかけた骨太のドラマだった

 

妖精オードリー・ヘップバーン

代表作「ローマの休日」の背後には

生臭い政治的闘争があった--。

第二次世界対戦後、

アメリカとソ連の冷戦の時代、

米では共産主義粛清の赤狩りが行われ

ハリウッドが標的にされた。

 

ローマの休日」を監督する

ウィリアム・ワイラー

逆境を跳ね除けて映画を作成。

王女と新聞記者の悲恋を通じて

広くアメリカ国民へ

「信頼」を呼びかけた--。

 

もちろん「ローマの休日」は
見たことあったけど
こんな政治的背景があったなんて
考えたこともなかった。

 

こんな事情を知ると

映画に対する印象が

180度変わってしまう。

 

ロマンチックコメディ映画が

骨太の政治ドラマに見えてくる。

 


オードリー・ヘプバーン自身も、

ドイツ・ナチスへの

レジスタンスの家庭に育っていて、
まるで

アンネの日記」に出てくるような
子供時代を過ごしていたとは

知らなかった。

だからボランティアにも

熱心だったんだなぁ……。

 


赤狩り」は

ドキュメンタリー漫画だけど、

作者が巻末で解説してくれる

「事実とフィクションに関する作者註」

も印象的。

 

思いがけないエピソードが事実だったり、
リアルだなーと思っていたら

作者のフィクションだったり。

 

漫画家の

資料を読み込む力に感心したり、

凡人には思いつかない発想力に

驚いたり……。

 

本編と巻末とで2度楽しめる。

今回は3巻まで読んだけど、
全10巻なので
まだまだ波乱に満ちた展開が

待っているのだろう。

 

しばらくは楽しみが続きそう──。

 

 

作者の山本おさむさんは

他にもドキュメンタリー漫画を

手掛けているようで、

赤狩り」を読み終えたら、

他作品も読んでみるつもり--。

 

 


【プロフィール】

節約系底辺FIRE
セミリタイア)目指す
ナマケモノ&寝そべり族。

寝そべりながら
年100冊の本を読み、
年1,000冊のマンガを読む。

片道一時間の自転車通勤は
10年を突破。

食事は
肉・卵・チーズのMEC食&
メガビタミン実践中。

料理はレンチン&時短料理。

親が遺してくれた実家に棲息中。。。