らくだのライフハック

猫のように丸くなって暮らしたい

─セミリタイアして本とマンガの日々─

【タックスヘイヴン/橘玲】税金逃れ、ただそれだけのために国と組織と個人が蠢く……。

 

「無理ゲー 社会」「裏道をゆけ」作者による国際金融情報小説!

自殺か? 他殺か? ファンドマネージャーの死によって1,000億円が行方不明になった――。

 


大金をめぐって様々な人間模様が絡み合うってのはよくある話だけど、金額がここまでデカくなると、国や組織や裏社会 までを巻き込んでの殺し合いになる。

マネーロンダリングODA原発輸出、仕手株集団、政治家、ヤクザ、情報屋、そして 主人公の一人であるブローカーなどなど。

 

国も参入。

日本だけでも税務署、検察、公安が動く。

舞台は シンガポール なので、国と国とのメンツ争いもある。

それぞれの個人が「自分の利益を最大化する」ために暗躍するし、組織同士は縄張り争いを繰り広げる。

とても ややこしくて凄まじいけれど、これだけの 泥試合になると当然バグも生まれてくるわけで、そのバグをハックするために主人公たちは闘いに飛び込んでいく。

 

 

正直、サスペンスとしての面白さよりは、これってそもそも、全ては「税金逃れ」から始まってるんだよな、てことに戦慄を覚える。

いくら1,000億円と言っても、たかだか(?)脱税のために、多くの組織や個人が動いて次々に人が死んでいく。

そう思うと タイトルの「タックスヘイヴン」て言葉が重くのしかかってくる。

 

まあ、Amazon も テスラも SoftBank も、法人税は全然払ってないみたいだし、金を儲けるためには、いかに稼ぐかよりも、いかに税金を払わずに済ませるかを考えた方が効率が良いのかも。

今は一般人でさえ、年金 税金 社会保険など社会負担が4割 超という時代だからなぁ。

働かず収入が低い代わりに、節約して支出を下げる底辺FIRE(経済的独立、早期リタイア)と呼ばれる人たちが出現したのも無理はない。


次はこちらを読んでみるつもり――。

これも結局は 税金逃れがテーマな感じ。


「無料ゲー社会」と「裏道をゆけ」はこちら――。

 

 


【プロフィール】
節約系底辺FIRE(セミリタイア)目指すナマケモノ&寝そべり族。
寝そべりながら年100冊の本を読み、年1,000冊のマンガを読む。
片道一時間の自転車通勤は10年を突破。
食事は肉・卵・チーズのMEC食でメガビタミン実践中。
料理はレンチン&時短料理。。。