両親を二人とも見送った後、今でも生家に住み続けている――。
もし一人になってしまったら、できれば家は売ってしまって、自分は団地か学生用アパートに引っ越そうと考えていた。
できるだけ固定費を下げてFIRE(経済的独立、早期リタイア)しよう、と。
けれども 考え方が変わって、このまま住み続けることにした。
理由の一つは、固定資産税が思っていたよりも安かったことだ。
なぜかもっと高いと勘違いしていた。
父親の確定申告をやっていたのに、何で勘違いしてしまったのか謎。
もうちょっと資産価値があると思いこんでたから、固定資産税も高いと勘違いしたか――。
少なくとも団地や学生用アパートに住むよりは、よっぽど固定費を下げられる。
理由 その2――。
それは家が思ったよりもしっかりとしていたことだ。
ゆうに築50年以上経っているけど、床が抜ける 心配は皆無。
屋根や 外壁は東日本大震災直後に、水回りは数年前にリニューアルしたばかり。
もともとこの家は親戚の大工さんが建ててくれたもので、棟梁デビューして初めて手がけたのがこの家だった。
だから、とても張り切って作ってくれたんだと思う。
手抜きの跡は見当たらない。
もうしばらくは 十分持ちそうだ――。
理由 その3――。
両親二人を見送ったしみじみと分かったことだけど、ごく普通の人間が歳をとってもごく普通の住まいに住み続けることは、とても難しい。
どんなにリフォームしても、バリアフリーにしても。
専門のスタッフがいる専門の施設で24時間見守られながら医食住その他の面倒を見てもらうことにはとうていかなわない。
結局 80歳ぐらいになったら、いわゆるサービス付き高齢者住宅に頼らざるを得ないのではないか?
なら、できるだけネバってこのまま 住み続けてからサ高住へと移行した方がコスパが良いような気がしてきたのだった。
理由その4――。
作りがしっかりしているとは言え、あちこち、かなりガタがきてる家だけど、生家・実家だからこそ気にならないというメリットがある。
これが 他人の家だったら、カビ臭くて生活臭が染みついていて、あちこち黒ずんでいるし、とても我慢できないだろうけど、生まれ育った家だから、こんなもんだと許せてしまう。
ストレスを感じる ハードルを下げられるのは地味に大きい。
外から見てると 空き家一歩手前で、「まだ住んでるの?」と近所の人に聞かれてしまうし、庭は荒れ放題だけど、このまま住み続けていこう。
ま、ゴミ屋敷にだけはならないように――。
【プロフィール】
サイドFIRE(セミリタイア)目指す寝そべり族。
寝そべりながら年100冊の本を読み(Kindle書籍読み上げで耳活)年2,000冊のマンガを読む。
片道一時間の自転車通勤は10年を突破。
食事は肉・卵・チーズのMEC食。
調理はレンチン一択。
水出しコーヒーとグリーンズフリー(ノンアル)を愛飲中。。。