「進化論」がさらに進化してビッグバンを起こしてる?!
大胆なタイトルだけど、作者の主張はこうだ――。
進化論をベースにして新しい学問が出現して知のパラダイム が起こっている。
この変化はビッグバンとも言えるほど凄まじいもので、ビッグバン以前に書かれた本は読まなくてもいいくらいだ、と。
実際、作者が紹介していく、進化論をベースとした遺伝学、脳科学、進化心理学、ゲーム理論、行動経済学、ビッグデータを基にした統計学の最新版は魅力的だ。
進化論 に加えて、さらに「複雑系」でサンドすると完璧!
正直、複雑系については さっぱり分からなかったし、作者紹介の魅力的な学説 も全てが本当だ、と言い切る自信はない。
それでも惹かれてしまうのは、今までモヤモヤとしていたことを、これ以上なくはっきりと言語化してくれるからだ。
さらに「「読まなくてもいい本」の読書案内」のスピンオフ「言ってはいけない」を読んでみると、遺伝 や 見た目や教育など、これまでタブーとされてきたことについて「不愉快な現実」が、これでもかというくらいに書かれている。
努力は遺伝に勝てないし、美人とブスの美貌格差は約3600万円だし、子育て や 教育はほぼ徒労に終わる、などなど。
作者 自ら、読者は読むと不快感を示す であろう、と言い切っているくらいだ。
それでも自分をはじめとして多くの読者がついているのは、タブーをタブーとして隠しておけなくなってきたからだろう。
情報化が進み、デジタル化が進み、グローバル化が進んで、高度資本主義化が進んだ。
アメリカにはアメリカの正義があり、中国には 中国の、イスラムにはイスラムの正義がある。
あらゆる国に移民が押し寄せて文化衝突を繰り返してる。
世界は絶賛混乱中!
「真面目なだけが取り柄の日本人」ではやっていけない時代になってしまった。
でも、なんで、こんなに苦しいのかがよく分からない。
病院に行って医者から病気の名前を知らされると安心してしまうように、橘玲さんから苦しみの症状を言い当てられて、その苦しみをラベリングされるとホッとしてしまうのは自分だけだろうか?
2冊の本を読んでみて一番面白かったのは「ゲーム理論」についてだった。
次はこの漫画版を読んでみようと思う――。
「言ってはいけない」には続編があるので、こちらも読むつもり――。
【プロフィール】
サイドFIRE(セミリタイア)目指す寝そべり族。
寝そべりながら年100冊の本を読み(Kindle書籍読み上げで耳活)年2,000冊のマンガを読む。
片道一時間の自転車通勤は10年を突破。
食事は肉・卵・チーズのMEC食。
調理はレンチン一択。
水出しコーヒーとグリーンズフリー(ノンアル)を愛飲中。。。