橘玲さんの本の中ではピカイチの分かりやすさ――。
橘玲さんの本を読んでいる。
正直、マネーリテラシー低目の自分には難しいんだけれど、この「幸福の資本論」は一番分かりやすかった。
「橘玲さんの本を読んでみたい」と言われたら、とりあえずこの本を読んでみたらとオススメする。
幸福を①金融資本(お金、経済的独立、自由)、②人的資本(労働、天職、好きなこと、本当の自分)、③社会資本(家族、友達、知人)の3つの資本に分類し、この3つの資本の持ち方によってライフスタイルを8つのパターンに分類する。
幸福のあり方をパターン化して見える化してくれた。
これがシンプルでわかりやすい!
例えば、3つの資本を全部持ってる人、これは①「超充」。
どちらかといえば「超獣」て言いたいくらいだけど、これは現実的にはありえない、と作者も言っている。
恐ろしいのは「超充」でも必ずしも幸福ではないということで、マイケル・ジャクソンを例として挙げている。
だからと言って、3つの資本を1つも持ち合わせない②「貧困」もごめんこうむりたい。
現実的には、3つの資本のうち、2つあるいは1つ手にしようってことになる。
2つの資本を持ってる人は――。
人的資本と社会資本を持っている人は③「リア充」。
良い会社に勤めて給料も高くて意識高い系の友人に囲まれたエリート・サラリーマンのイメージだ。
ただ、社交と見栄にお金がかかるので金融資本、つまり資産はイマイチ。
金融資本と人的資本を持っているのは④「金持ち」。
うらやましい身分だけど、金を目当てに親戚や良からぬ友人が近づいてくるので、人づきあい、社会資本はイマイチ。
金融資本と社会資本を持っているのは⑤「旦那」。
江戸時代の呉服屋の若旦那のイメージか。
ボンボンで景気よく金をバラまくので取り巻きも多いけど、本人の能力は皆無なので人的資本はゼロに近い。
最後に、3つの資本のうち1つしか持っていない場合――。
金融資本 しか持っていない人は⑥「退職者」。
文字通り 定年退職して年金暮らしなお年寄りのイメージだ。
働きたくても仕事が無いし、お友達もいない。
人的資本しかない人は⑦「ソロ充」。
「結婚できない男」の阿部ちゃんが真っ先に頭に浮かぶ。
エリートだけど人付き合いや恋愛が苦手で、趣味にお金をつぎこむから貯金はあまりなさそう。
社会資本 しかない人は⑧「プア充」。
マイルドヤンキーや地元大好きな若者たちのイメージ。
実を言うと、一番印象的だったのはこのプア充。
貯金がなくても、ろくな仕事がなくても、いつメン(いつものメンバー)が居る、社会資本があれば、けっこう楽しく生きていけそう。
自分の場合、人付き合いが苦手で孤独なナマケモノ&寝そべり族なので社会資本はゼロに近いけど、プア充だったら、もっと人生楽に生きられただろうなぁ……。
こんな風に3つの資本と8つのパターンでわかりやすく解説してくれる。
橘玲さんは続ける――。
経済的に独立してお金の心配から解放されて、好きなことに集中して取り組んで「ほんとうの自分」を自己実現して、血縁や地縁や会社の人間関係ではなくて自由でユルい関係に身を置くようにすれば、幸福に近づける、と。
ひとは幸福になるために生きているけれど、幸福になるようにデザインされているわけではない。
作者の言葉はミもフタもなく容赦ないけれど、確かに(不都合な)真実だと思わざるを得ない。
次はこの本を読んでみるつもり――。
【プロフィール】
サイドFIRE(セミリタイア)目指す寝そべり族。
寝そべりながら年100冊の本を読み(Kindle書籍読み上げで耳活)年2,000冊のマンガを読む。
片道一時間の自転車通勤は10年を突破。
食事は肉・卵・チーズのMEC食。
調理はレンチン一択。
水出しコーヒーとグリーンズフリー(ノンアル)を愛飲中。。。