朝日新聞で「FIREという選択」が3回連載で掲載された。
新聞にもFIRE(経済的独立、早期リタイア)が取り上げられるようになったかと感慨深い。
ネットと紙媒体との温度差が どれくらいあるのかが気になったので読んでみた。
乱暴に 要約すると、終身雇用 や 年功序列がだんだんと 崩れてきているのがきっかけで注目されるようになり、子育ての時間を増やすなど働き方を見直したい人にウケている、ただ投資だけでは危険なのでサイドFIREを勧める、てな感じのものだった。
一般世間から見たFIREって、まだこんな感じのものなのか――。
ネット、主に twitter 上FIRE民のツイートを見ていると、とにかく長時間労働と職場の人間関係から解放されたいという若者の叫びであふれている。
そして ほとんどが節約系あるいは底辺系でサイドFIREの人たちだ。
不労所得だけで生活している完全FIRE民など、あまりいないのではなかろうか。
新聞とネットとの温度差も気になるけど、ネットとリアルワールド との温度差も気になる。
FIREをテーマにしてるユーチューバーがアンケートをとったところ、視聴者のほとんどが 高齢者だった事実 にびっくりしていた。
なるほど、まとまった金はあるし、人生100年時代ではまだまだ 将来が不安だし、年金もあてにならないし、何しろ年を取ってしまうと働くことができなくなる。
FIREは若者がするものというイメージがあったけれど、むしろ 高齢者の方が 親和性が高そう。
実際、節約系・底辺系FIRE民のライフスタイルは高齢者の生活と似ている。
お金が無い代わりに、ありあまる 時間があって、散歩をして、自炊をして、図書館で本を借りて読み、格安サブスクの娯楽で満足する。
もちろん、そんな生活のどこが楽しいのか、と言うアンチFIRE民も存在する。
自分の場合、それだけで十分に楽しいと思ってしまえるのだからFIRE民の才能があるのだろう。
それが嫌ならガンガン 稼いで、どんどん消費すれば良いだけ。
人それぞれだ。
それにしても年金暮らしの高齢者は、ほとんどがFIRE民と変わらない暮らしをしてるってことになる。
早期リタイアではないけれど、経済的に独立して、フルタイムで働かなくても生活できている。
若者との格差が問題になるわけだ。
ただ、人生100年 時代を迎えてしまったことと、人口減少・少子高齢化によって社会負担が増えてしまったことから、経済的独立が怪しくなってしまった。
だからこそ高齢者がFIREに注目しているのだろう。
そんなことを考えていたら、なにも「経済的独立」とか「早期リタイア」とか、あまり大げさに考えなくても良いような気がしてきた。
残業が多すぎたり、フルタイムで働くのが嫌ならパートタイムを選択すれば良いし、職場の人間関係が嫌ならリモートワークを選べば良い。
そして資産や投資で補強する。
なにも資産1億とか「収入の25倍」にこだわらなくても――。
まあ、そんなに上手くはいかないと思うけど、基本的には「無理をしない」てこと。
心の病になったり、引きこもりになったり、自殺したりするよりはマシだ。
FIREは働き方にヒントを与えてくれるものとして、これからも注目していこう。
【プロフィール】
サイドFIRE(セミリタイア)目指す寝そべり族。
寝そべりながら年100冊の本を読み(Kindle書籍読み上げで耳活)年2,000冊のマンガを読む。
片道一時間の自転車通勤は10年を突破。
食事は肉・卵・チーズのMEC食。
調理はレンチン一択。
水出しコーヒーとグリーンズフリー(ノンアル)を愛飲中。。。