らくだのライフハック

猫のように丸くなって暮らしたい

─セミリタイアして本とマンガの日々─

【漫画古典文学 方丈記/水木しげる】鴨長明は就活に失敗した山奥ニートか小屋暮らしのレジェンドか

 

隠者文学最高峰の「方丈記」を水木しげるさんが漫画化!

この漫画はなぜか水木さんが、方丈記の作者「鴨長明」にインタビューする摩訶不思議な形で物語が進む。

ゲゲゲの水木さんらしい(笑)。

 

それにしても、自身から語られる長明さんの時代は、今と本当によく似ている。

平家の時代から源氏の時代へ移り変わり、大地震は起きるわ疫病は流行るは……。

長明さんが就活に破れる有様もイマドキの若者とカブってしまう。

 

本人の名誉のために言っておくと、鴨長明さんは和歌を良くし琵琶の名手で、天皇や時の将軍に拝謁できるほどの人なのだ。

それでも、無常感や厭世観に囚われて山奥に隠棲することになる。

無理ゲー社会やディストピア世界に絶望して引きこもる若者のように。

山奥ニートや小屋暮らしのレジェンドだ。

もっとも、現代の山奥ニート限界集落で共同生活を送るものなので、長明さんのスタイルは山奥ニートってよりは小屋暮らしのイメージだ。

実際、方丈庵にはかなりこだわっているようで、四畳半のスモールハウスながら、分解して運べるモバイルハウスでもあった。

長明さんはこのスモールハウスで和歌を詠み、琵琶を鳴らして、やがては仏教に帰依していった――。

 

 

水木さん評価では、かたくなで世渡りベタの長明さんだが、女性目線ではもう少し厳しく見られてしまうようだ。

育ちの良いボンボンでやたらとプライドが高くて世の中と相容れることが出来ない。

もろに引きこもり属性(笑)。

やはり鴨長明サンは、ニート、寝そべり族、底辺系FIRE(経済的独立、早期リタイア)のレジェンドであるようだ。

 

「日本人なら知っておきたい日本文学」では、もう一人のレジェンド隠者、「徒然草」の吉田兼好さんも紹介されている。

鴨長明サンが陰キャなら吉田兼好さんは陽キャ

この対比もおもしろかった。

徒然草も「漫画で」読んでみよう。

 

どうも古典文学はとっつきにくくて敬遠してたけど、漫画化されると何とか読める。

原文で読むのは無理としても現代語訳で読めるようになれたら良いと思う。

今ならKindle unlimited 読み放題で読めるのだが……。

 

 

【プロフィール】

サイドFIRE(セミリタイア)目指す寝そべり族。

寝そべりながら年100冊の本を読み(Kindle書籍読み上げで耳活)年2,000冊のマンガを読む。

片道一時間の自転車通勤は10年を突破。

食事は肉・卵・チーズのMEC食。

調理はレンチン一択。

水出しコーヒーとグリーンズフリー(ノンアル)を愛飲中。。。