生涯でベストワンの本は? と言われたら迷わずこの本を挙げる――。
タイトルに「続」とあることからわかるけど、ベストセラー本の続編だ。
けれども個人的にはこちらを強く推す。
なにしろこの本、出版されたのはもう40年以上前だけど、今のFIRE(経済的独立、早期リタイア)を予言したことが書かれている。
知的生活は経済的独立(independent)してないと実現できないってことをはっきりと謳っているのだ。
その一例として、かの有名な本多静六博士のエピソードも掲載している。
この本多静六博士、今ではFIRE系の文章に引っ張りだこだけど、最初に推したのはこの「続 知的生活」ではなかろうか。
少なくとも自分はこの本によって本多静六博士を知った。
今ならKindle unlimited 読み放題で読める。
「インベスター Z」にも出てきた時にはさすがに驚いたなぁ。
こちらも第1~3巻までKindle unlimited 読み放題で読める。
「続 知的生活」で著者の渡部昇一さんが夢見ていたのはライブラリー(書庫)を所有する知的生活だけど、これって現代に言い換えれば「OTAKU的生活」と言えなくもない。
渡部さんはひたすら本だけを読みまくっていたけれど、対象は、別に本だけではなく、漫画でも映画でもゲームでも良いわけだ。
本当に驚くことだけど、「続 知的生活」はインターネット出現以前に書かれた本なのだ。
このため紙の本を集めたライブラリーを作ることを考えたわけだけど、今や電子書籍で購入すればスペースを取らなくなったし、SNSを使って文章を発表することも容易になった。
渡部さんの提唱する知的生活はインターネット出現以降ますますハードルが低くなった。
だからこの本は内容が全く古びない。
その他、毎日機械的に文章を書き続けることを勧めていたり、①ライティング、②運動、③社交と三分割りされたライフスタイルを提唱したりしている。
この辺りは40年も前だと同意する人は少なかっただろうけど、村上春樹さんのライフスタイルなどが知れ渡るに連れて、今では当たり前のことになってしまったのではないだろうか。
ほんと40年経っても内容がまったく古びていないというのはものすごい。
正月明けの3連休で読んだけど、この本は毎年年末年始に読むことをルーティンにした方が良いかもしれない。
自分の原点に帰り初心を忘れないようにするためにも――。
それにしても、これだけ素晴らしい本なのに電子化されていないのは、一体どういうわけなのだろう?
速やかに Kindle 書籍化されることを望む!
【プロフィール】
サイドFIRE(セミリタイア)目指す寝そべり族。
寝そべりながら年100冊の本を読み(Kindle書籍読み上げで耳活)年2,000冊のマンガを読む。
片道一時間の自転車通勤は10年を突破。
食事は肉・卵・チーズのMEC食、調理はレンチン一択、水出しコーヒーとグリーンズフリー(ノンアルコールビール)を愛好中。。。