「まんが道」の続編が出ていた。
その後のトキワ荘はどうだったのか?
しかし「愛…しりそめし頃に…」とはすごいタイトルだな。
「まんが道」との落差がすごい、と思いながら手に取った。
いやいやどうして魅力的な女性達が次々と登場してくる。
キャバレーの綺麗なお姉さんや、社長の娘のお嬢様や、身近なラーメン屋の娘さん、以前同じ職場にいた後輩、友人のお姉さんで仲間のマドンナ、などなど。
タイトルに偽りはない。
漫画ばかり描いていたわけでなく、ちゃんと青春していたのだ。
それにしても藤子不二雄さんは、今でこそ紛れもない巨匠だけれど、日の当たらない地味な中堅漫画家時代が長かったのだな。
最初から売れまくっていた石ノ森章太郎さんとはだいぶ違う。
赤塚不二夫さんも不遇の時代が長くて、ほとんど石ノ森章太郎さんのアシスタントみたいだったのは意外。
も一つ意外だったのは、「愛…しりそめし頃に…」では、藤子不二雄コンビ(作品中では違う名前だが)もほとんど別々に行動していたこと。
「まんが道」では二人並んで机に向かってるイメージが強いけど、「愛…しりそめし頃に」では同じトキワ荘住んでるけど、描くのは別々の部屋で一人で、だ。
コンビ解消したときには驚いたけど、本格的に活躍する前からソロ活だったんだな~。
物語は、「オバケのQ太郎」や「おそ松くん」や「サイボーグ009」が世に出る直前で終わる。
これらの作品によってトキワ荘の面々は巨匠になっていく。
「愛…しりそめし頃に」は巨匠たちの青春譜だ。
それにしても、真夜中に仲間達みんなで食べる屋台のラーメンはうまそうだったな……。
最後に寺田ヒロオさん、テラさんについて。
みんなの兄気分だったけれど、過激化する児童漫画の世界に我慢できず、筆を折ってしまった。
残念だよなぁ。
この人の作品は、父親が、自分の子供の頃に読んでいたと言って、買ってくれたことがある。
子どもから見てもひと世代昔の作品だったけど十分に面白かった。
そのまま描き続けてほしかったなぁ。
【プロフィール】
年2,500冊の漫画を読み、年に100冊の本を電子書籍読み上げ機能で聞き、片道一時間の自転車通勤を続ける日々――。
のんびり暮らすライフスタイルと、がんばらないためのライフハックがテーマ!
・食事は、たんぱく質ファースト。糖質制限中。MEC食継続中。ボトル飲みでプロテイン&メガビタミン
・電子レンジの時短料理で自炊中
・服は制服化&コンフォート命!
・断捨離後、ミニマリストに
・歴史と地理とニュースの社会科好き!
これから、やりたいこと――。
・英語で読み書き
・古武術介護
・小笠原流礼法