菅総理大臣が総裁選不出馬を表明したら、日経平均株価が上がったそうな。
新しい総理大臣が大型経済政策を打ち出すと期待されているらしい。
日本人の自分から見れば、誰が総理大臣になっても大型の経済政策など結局は打ち出さないだろうなと思ってしまうのだが、機関投資家や富裕層からは違って見えるらしい。
と言うよりは、今の日本の現状を見れば、大型経済政策を打ち出すのが当たり前、と世界中が思っていることになる……。
経済音痴の自分でさえ、新型コロナウイルスのような非常事態が起きれば、給付金を支給したり、消費税の減税をしたりしなければいけないってことはようやく解りかけてきた。
そして一般家庭の赤字と、政府の赤字を一緒にしてはいけないってことも。
ウィズコロナ、アフターコロナの時代には、ゆうちょうに経済音痴などと言ってはいられない。
そこで、本書――。
元経済学者で今は幽霊となったおじいちゃんが、孫に経済を聞かせる形をとっている。
「小学3年生にもわかるように」のキャッチフレーズはダテじゃない。
自分は小学3年生以下なんだな、ということも分かってしまうが……。
個人的には、円高・円安やインフレ・デフレよりも税金や保険や年金について書かれている各章が参考になった。
そうか、税金や保険や年金も経済の一環なんだ。
確かに社会保険ってのもあったよなあ。
なんでもかんでも給料天引きや口座引き落としにしてると普段意識することがないのですっかり忘れていた。
そういう制度があると安心だね。なんだか、毎日当たり前に暮らしてたけど、大人は大人でいろいろ先のことまで考えているんだってことがよくわかったよ。
うーん。
自分が先のことまで考えていない駄目な大人であることを痛感してしまった……。
本書はまだ出版されたばかりの新しい本なので、仮想通貨や環境経済についても触れられている。
これまで仮想通貨については、ギャンブル性の強さばかりクローズアップされてきたせいか、さっぱり理解できてなかったのだが、リーマンショックがきっかけになって始まった歴史や電子マネーとの違いについて分かりやすく書かれていたのでありがたかった。
少しは理解が進んだような気がする。
つまりだな、「お金のやりくり」のことを経済というと教えたけれども、もっと詳しく言うと「ほしいという気持ちをお金を使って実現すること」なんだ。
おじいちゃんの言葉だけれど、そんな風に考えるとお金に対する嫌悪感も少しは薄れる。
少しは経済に対する理解が進んだところで、今度は経済漫画を再読してみようと思う。
前に読んだ時よりも新たな発見があるかも――。
【プロフィール】
年2,500冊の漫画を読み、年に100冊の本を電子書籍読み上げ機能で聞き、片道一時間の自転車通勤を続ける日々――。
のんびり暮らすライフスタイルと、がんばらないためのライフハックがテーマ!
・食事は、たんぱく質ファースト。糖質制限中。MEC食継続中。ボトル飲みでプロテイン&メガビタミン
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・断捨離後、ミニマリストに
・歴史と地理とニュースの社会科好き!