らくだのライフハック

猫のように丸くなって暮らしたい

─セミリタイアして本とマンガの日々─

【お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方】リスクを負って生きることの意味と恐怖の肌触り。タイトルに抵抗ある人でもエピローグだけは読もう!

 

「黄金の羽根」とは制度の歪みから構造的に発生する「幸運」――。

 

タイトルの「お金持ちになれる」と言う言葉に抵抗を覚えた人がいるだろう。
内容も節税が中心と聞くと、読むのも嫌! て人もいるかも。


正直、内容も経済音痴の自分には難しくて、どれだけ理解できたかも怪しい。
それでも読んで面白かったことは確かだ。

それは本書が「制度の歪み」、日本社会のバグについて詳細に書かれているからだ。

 

たとえば、税理士業界の話など、自分にはとても面白かった。
税理士には、税務署OB(25年勤めれば試験なしでなれる)、試験合格組、公認会計士兼務(税の知識はないが試験が難しいため税理士をバカにしてる)と3つのタイプがあって、それぞれ反目し合っている、などなど。

こんな感じで様々なバグについて教えてくれるので、これまでの経験の中で、よく分からないままスルーしてきた出来事を思い出しては、あれはこういう事だったのか、と一人うなずいたりしてしまう。

 

本書は最初2002年に刊行されたもので、かなり改定が加えられている。

そして、この改訂版では、文章の何を削り、何を追加したのかと、その理由についても書かれている。
このため、この20年の間、何が変わって何が変わらなかったのかがよく理解できる。
たとえば、マイナンバー導入や社会保険加入の厳格化が大きく変わったところ、などなど。

 

また、本書のスピンオフとして、様々な書籍が刊行されていくので、橘玲ファンとしては、本書は原典になるものだ。

 

たとえば資産運用・人生設計についてはこちら――。

 

マイクロ法人(法人化した自営業)についてはこちら――。

 

海外投資についてはこちら――。

 


最後に、「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方」に戻って、そのエピローグについてーー。
高級ホテルのレストランから新宿中央公園のホームレスを眺める作者の心境を赤裸々に書いたエピソードには度肝を抜かれた。
これはまるで「カイジ」ではないか?!

賭博黙示録 カイジ 1

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リスクを負って生きることの意味、そして「恐怖の肌触り」。
しょせん気楽なサラリーマン風情の自分はミもフタもなく震え上がってしまった……。

 

 

【プロフィール】

 

年2,500冊の漫画を読み、年に100冊の本を電子書籍読み上げ機能で聞き、片道一時間の自転車通勤を続ける日々――。

 

 

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・食事は、たんぱく質ファースト。糖質制限中。MEC食継続中。ボトル飲みでプロテイン&メガビタミン

・電子レンジの時短料理で自炊中

・服は制服化&コンフォート命!

・断捨離後、ミニマリスト

・歴史と地理とニュースの社会科好き!

 

 

これから、やりたいこと――。

・英語で読み書き

古武術介護

小笠原流礼法

・沈没バックパッカー外こもり?!)