ブランドといっても、エルメスほどになると、ブランドの歴史=世界史になってしまうのだ。
エルメスどころか、ブランドもの全般に縁のない自分が、このマンガを読もうと思ったのは、作者があの竹宮恵子だったからだ。
(図書館で借りられたというのもあるけど)
なんでも、エルメスは文章で書かれた社史すらないのに、いきなり社史の漫画を依頼してきたのだという。
ブランドと言うとお高く止まっているイメージがあるけど、日本のサブカルチャーにまで目配りしてるところはさすがだ。
ちょっと親近感。
描き手の条件として「馬に乗れる人であること」「馬を描ける人であること」がつけられたという。
これも好印象――。
エルメスはもともと馬具屋だったというのは有名な話だけど、その始まりはナポレオンの時代にまで遡るというのは知らなかった。
ナポレオン……。
世界史の中の「ザ・世界史」て感じ。
エルメス二代目の親友が、自動車メーカー、ルノーの創始者だってことも初めて知った。
そんなエルメスも順風満帆だけではなかった。
馬車から自動車の時代へとなっていくにつれて、エルメスも馬具屋から革製品を扱う店へと変化していく。
その過程で、あくまで鞍作りにこだわる兄弟との別れを乗りこえて、エルメスは新しいものを取り込んで行く。
ゴツい革製品にファスナー、魅せるショーウィンドウ、絵画のようなスカーフなどなど。
ブランドと言うとどうしても保守的なイメージがあるけれど、次々と新しいものを取り入れて生き残る事ができたものがブランドなのだ。
ブランドに対するイメージが変わる一冊。
買えないけどねw
最後に――。
実は、最近、新装版が出版されている。
こちらは63ページが新たに追加されたそうだ。
【プロフィール】
年2,500冊の漫画を読み、年に100冊の本を電子書籍読み上げ機能で聞き、片道一時間の自転車通勤を続ける日々――。
のんびり暮らすライフスタイルと、がんばらないためのライフハックがテーマ!
・食事は、たんぱく質ファースト。糖質制限中。MEC食継続中。ボトル飲みでプロテイン&メガビタミン
・電子レンジの時短料理で自炊中
・服は制服化&コンフォート命!
・断捨離後、ミニマリストに
・歴史と地理とニュースの社会科好き!