自分にしてはちょっと変わったものを読んだ。
「人口」の本だ。
もともと歴史ものが好きで、その延長でニュース解説ものや地理本など社会科方面を攻めるようになってきてるけど我ながらマニアックなものを読んだ。
自分のようなアカデミズムとは無縁の人間でさえ、このような本を手にとるようになったのは、それだけ日本の「沈没」がはっきりと可視化されてきていて、その原因は人口が減っているためだ、と肌で感じられるようになったからだ。
もっとも、日本の人口誠少、 少子高齢化はそれこそ何年も前から言われていたことで、教科書にさえ載っていたけれど、実際に起こってみるまでは本気で考えられないものだ。
住んでいる街からは、毎日のようにお年寄りが徘徊して行方不明になってるという通知が届くし、夏休みになっても子どもの姿をめっきり見かけなくなってるし、コンビニに外国人の店員がいることは当たり前になっている。
人口減の分は外国人労働者でうめれば良いという意見も多いけれど(本書もそう)、ニュースを見てる限り世界中が外国人の移民間題で苦労 している。
安易には言えないだろう。
アメリカでトランプ大統領が一部から熱狂的に支持されているのも、 イギリスがEU離脱したのも元をただせば難の問題に尽きるのだ。
前置きが長くなってしまったけど、そんなこんなでこの本を手にとることになったのだ。
ただし、本書は2012年刊行。
あとがきに書かれてるように東日本大震災が起こった後に刊行された。
もう10年前ほどに出版されたものだと言うことを念頭に置かなければならない。
もちろんこの10年間、状況は問違いなく悪くなっている。
読んでみると驚くのだが、日本はかって人口が多すぎるので抑制しなければならない、というキャンペーンをやっていた。
中国の一人っ子政策は世界的に有名だけど日本でも二人っ子政策をやっていたのだ。知らなかった……。
それで今、大騒ぎしてるのが笑える。
まあ、その時はオイルショックでそれどころじゃなかったのだろうが、政治・政策とは、そして我々国民も、こんなにも先が読めない。
まあ、この一年間に渡る新型コロナウイルス対策に関してのぐだぐだを見れば無理もないと思ってしまうのだが、日本って昔からこんなことをやっていたのだなあ……。
だからこそ「人口」という「数字」で歴史をながめることが理性を取り戻すうえで必要なのだ。
たとえば幕末などは歴史好きから見ると坂本龍馬や新撰組が活躍する物語だけど、「イ ンベスターZ」あたりから見ると、人間ドラマでも何でもなく、ただ江戸幕府が経済破綻しただけってことになる。
また、その経済は単なる人口の増減である程度決まってしまうとしたら、世の中は無茶苦茶シンプルに見えてしまう。
経済と人口の話は他の本でも指摘されていた。
今後も「人口」か らは目を離さない方が良さそうだ。
最後に、人類や日本の歴史を大局的にみると、時々、 水河期の時期があって人口がごっそり減ってるんだけど、現代は氷河期の心配って無いんだろうか?
地球温暖化で騒いでるくらいだから、自分が生きてるうちは来ないのか?
なんか、温暖化から水河期へところっと変わりそうで怖い。
ちょうど今、日本海側は大雪でヒドいことになってるだけに気になる……。
【プロフィール】
面倒なこと、嫌いなこと、やりたくないことから脱出するライフスタイルと、がんばらないためのライフハックがテーマ。
Kindle読み上げで本を聴き、宅配レンタルコミック&図書館で漫画を読む生活。
・片道1時間の自転車通勤中
・食事は、たんぱく質ファースト。糖質制限中。MEC食継続中。ボトルでプロテイン・EAA&メガビタミン。
・調理は電子レンジがメイン。
・服は制服化済み。コンフォート命!
・住まいは断捨離してミニマリストへ(団地へ引っ越す?!)
・歴史と地理とニュースの社会科好き!
これから、やりたいこと――。
・英語で読み書き
・古武術介護
・小笠原流礼法