久々のバイク漫画。 と言ってもレースでバリバリいわせるタイプではない。
イタリアの古いオートバイ専門のショップをやっている女店長レナさんはマ ンションの大家もやっている。ある意味、 道楽商売だ。ちょっと、うらやましい。
マンションの店子であるミヤギはバイク便ライダー。スピード命で旧車にはあまり興味がないけれど、同じマンションにあるショップに入り浸っているうちに、レナさんと愉快な仲間たちの世界、 ディーブな旧車レストアワールドにハマっていく。
今回は年末年始に第25巻までを一気読みした。
一見、ラブコメかと思うのだが、ちっともラブ要素はな。
主人公とヒロインがなかなかくっつかないのは漫画あるあるだが、この漫画の場合は、じれったいを通り越 して倦怠期の夫婦のような雰囲気だ。
ここまで馴れ合いなのはかえって貴重かも。
そんな訳で、ラブコメ的展開はさっさとあきらめて、 ひたすら濃い趣味の世界を覗いてみることにしよう。
イタリアニ輪専門の旧車の世界とは、イコール単車の勃興期、 そしてレース(今はモトGPと言うのかな)繋明期の歴史でもある。
伝説のマシン、メーカー、レースなど怒涛のように歴史とウンチクが物語のなかで彼露される。
はっきり言って、 ほとんどが意味不明。読み流している。
それでも読み続けてしまうのは、もともとヒストリー好きだし、 むかし読んだ「汚れた英雄」と時代的にかぶっているからだ。
聞いた覚えのあるレーサーが登場すると懐かしさを覚えたりした。
ちなみに「汚れた英雄」は映画だとエンタメ 120% になってしまうけど、原作の小説は全4巻の骨太な物語で、二輪レースの実際の歴史を下敷きに書かれているのでオートバイファン、レース好きにはオススメだ。
とは言ってもウンチクばかりだとお腹いっぱいになってしまうので、 作者もその辺は心得ているらしく、時々、旧車レースやジムカーナやモトクロスなどのレースシーンのエピソードが挿入されるので、メカ音痴の自分でも楽しく読めた。
それにしても、何かに夢中になっている人というのは見てるだけで楽しい。
それがたとえボロくて動かないオートバイのエンジンをかけようと一日中格闘する、一般人から見れば意味不明の行為でも、だ。
個人的にはイタ車(痛車ではなくイタリア車)党とイギリス車党とがぶつかりあうエピソードが微笑まし かった。
「親馬鹿」を始め自分が好きなものやことに対して夢中なりすぎる人というのも、また、微笑ましい。
実際にいたらただの面倒くさい人だが漫画で読む限りでは魅力的だ。
最後に、こういう旧車好きのネットワークも高齢化が進んで新しい世代が入ってこないっていうエピソードはほろ苦い。
興味を持つ人がいなくなれば、美しいイタリアンパイクもただのガラクタと化して解体屋で処 分されてしまうのだろうか………。
最後の最後に「汚れた英雄」2~3巻のリンク。こちらもオススメです。Kindleになったらもう一度買うんだけどな~。
【プロフィール】
面倒なこと、嫌いなこと、やりたくないことから脱出するライフスタイルと、がんばらないためのライフハックがテーマ。
Kindle読み上げで本を聴き、宅配レンタルコミック&図書館で漫画を読む生活。
・片道1時間の自転車通勤中
・食事は、たんぱく質ファースト。糖質制限中。MEC食継続中。ボトルでプロテイン・EAA&メガビタミン。
・調理は電子レンジがメイン。
・服は制服化済み。コンフォート命!
・住まいは断捨離してミニマリストへ(団地へ引っ越す?!)
・歴史と地理とニュースの社会科好き!
これから、やりたいこと――。
・英語で読み書き
・古武術介護
・小笠原流礼法