社会派ブロガーちきりんさんの本を読んだ。
肩書きから「おちゃらけ」のフレーズを取ってしまったけれど、くだけた調子で読みやすいことに変わりはない。
そして相変わらず深く本質をついている。この本がほとんど10年前に書かれていたことに驚く。まさに本書で書かれている「先読み」だ。
この先読みはローンや保険などお金との付き合い方やグルメなど美味しい人生を楽しむことやお酒や恋愛などのマジックパワーの活用など様々なことに及ぶ。
中でも一番刺さったのは諦めることの効用だ。
私は、日本人は他の国の人より全体的に「諦めるのが遅いのではないか?」と感じています。そしてそれが不幸の元だと思っています。多くの人は、もっと早めにいろいろ諦めたほうが楽に生きられるはずです。
就職する時に、欧米では、出世もしないし給料も上がらないけど残業のない生活か、エリートコースを驀進して高い収入を得るかの二択を迫られる。
けれども日本では、いつまでもいつまでも、出世できるかも、給料が上がるかも、と中途半端に頑張って消耗してしまう。
諦めるということはネガティブなことではなくて、自分に不向きなことを捨てて、向いていることを選択するというポジティブな側面もあるのじゃ。←音声入力間違い
これって別の本でも読んだなぁ。
諦める事っていうのは仏教でもよく言われている大切なことなのでいまさら珍しいことでもないんだろうけど、ウィズコロナの日々では強く実感出来る。
2021年は「諦」が1年を表す漢字になるかもしれない、などとアホなことを思ったりした。
いや、案外……。
もう一つ心に残ったのはこれからの日本について書かれていたこと。
「日本はアジアのイタリアに」では、たくさん並べ立てられた日本とイタリアの共通性に驚いた。最初はミスマッチな気がしたけれど。
中でもグルメ大国なところとお互い英語が苦手な所はまさにそのまんま。
違うのはイタリアがやたらと自己評価が高いのに比べて、日本はやたらと自己評価が低いところだろうか。
これこそ、ものの見方次第、気の持ちようなんだという良い例だ。
日本の将来に悲観的な人の多くはそもそも期待値が大きすぎるのです。たとえばそういう人は「世界第2位の経済大国である日本」を維持したいと考えたり、「国際社会でリーダーシップを発揮し、諸外国から尊敬される日本」を夢想しているようです。
なるほど……。
そう思えば確かに気は楽になる。ゆるく考えることの効用だ。
さらに明るい展望も――。
でも、これから世界の市場の中心は、上海やシンガポール、デリーやジャカルタ、バンコクなどにかわります。先日「自動車の市場規模において、中国がアメリカを抜いて世界一になる」と報道されていましたが、そうなると欧米の自動車メーカーは、世界最大の市場まで出張するために12時間かかるようになります。一方で日本の自動車会社のトップは、日帰りで訪問できるのです。
今人口が多い国は、中国、インド、インドネシアなどアジアの国が多いし、特に東南アジアはこれから増えていく国が多い。
アメリカと中国に挟まれて、反日の韓国にはあれこれ言われて、北朝鮮にはポンポンとミサイルを飛ばされる。そしていまいちよくわからないロシア。
なんだかなぁな隣国に囲まれてくさくさしているよりは、海で繋がっている東南アジア方面に目を向けた方が面白いかもしれない。
影響を受けて、さっそく Kindle 読み放題サービスでインドネシア関係の漫画を見つけてみたので読んでみるつもり――。
ちきりんさんはボイシーで音声配信サービスも始めたようで、こちらも聞いて行くのが楽しみだ。
【プロフィール】
夢とか夢中になれることは特に無いので、嫌いなこと、やりたくないことを回避するライフスタイルと、がんばらないためのライフハック がテーマ。
空いた時間はKindle読み上げで本を聴き(週1~2冊)漫画を読んでいく生活(週50冊)。
・片道1時間の自転車通勤中
・食事は糖質制限中。MEC食&高脂質食。ボトルでプロテイン・EAA&メガビタミン。
・ホットクック 1.0Lで自炊中
・服は制服化済み
・住まいは断捨離してミニマリストへ
・スマホはiPhoneからPixel 3a XL へ移行
・マンガと歴史好き
(特に世界史へ進攻中)