「あえて言う! 経済の方が命より重いのだ」とは衝撃的なコピーだ。
さすがは「ゴーマニ ズム宣言」、ゴーマンなのはコロナ論でも同じなのだ。
けれども、これは出版されたのが2020年の8月であることを割り引いて考えた方が良さそうだ。このブログを書いているのは2020年の12月。また新たな局面に入っている。
そして、世論や専門家の言葉に惑わされずに「王様は裸だ!」と言い切る精神も健在だ。
ヒドい暴言にもかかわらず、思わず一理あるよなあ、とうなづいてしまう。
今回、うなづいてしまったのは「死亡者数」の取扱いについて、だ。
ニュースでは感染者数ばかり取り上げて大騒ぎしていたけれど、そう言えば死亡者数って、 どれぐらいなんだろう、 と思いつつ、いつまでたってもニュースでは取り上げられなかった。
かなり不思議に思っていたのだ。
なんでだったんだろう?
そして、11月になってから、いきなり日本での死亡者数が2,000 人を突破したことが新聞に掲載された。
もちろん2,000人も死亡者が出たことは問題なのだが、諸外国と比べてもかなり低い数字だし、毎年冬のインフルエンザや熱中症やヒートショックや交通事故や自殺者の数と比べても突出しているわけではない。
本書でも紹介されていたが、毎年、のどに餅をつまらせて死ぬ人が約 1,300人だと言う。
10月の自殺者が急増してニュースになったけれど、11月分はまだ発表されてない。
どうなったんだろうか?
そして、今年一年の自殺者数は……。
また、 本書では、外国と日本との衛生面の違いを比較する。
日本は清潔志向が強いってのは以前から聞いていたけれど、生まれ育った者にとっては当たり前のことだったので今一つピンとこなかった。
でも、本書を読んでみると、 諸外国の不潔さは、日本人の考えるレベルよりも一段上を行っているようだ。
風呂に入らないのはともかく、シャワーぐらいは浴びてるかと思ったけれど、それもせいぜい週に1~2回程度と開いてかなりびっくり。
ろくに手も洗わないそうだ。
そういえば、ベルサイユ宮殿でも垂れ流しだったと言うし、香水が発達したのも風呂に入らないからって聞いたことがある。
いくらグローバルな時代になったからと言って、こうした諸外国と日本とを同列に扱って、 ニューヨークでこうなったから、日本でもこうなるってのは確かに乱暴な話だと思えた。
そして、もっとも印象的だったスウェーデンの事例。
集団免疫を作る方針なんだけど一方で死亡者が多くて、それでも方針を変えないってのはニュースでも時々聞いていた。
福祉の国じゃなかったの? と意外に思っていたのだ。
スウェーデンの人たちも、かっては今の日本人と同じ ようにお年寄りの具合が悪くなると延命治療をほどこし、病室でチューブだらけになって死 ぬって感じだったけれど、これは「虐待である」と気づいて方向転換したんだそうな。
何がきっかけで方向転換したんだろう?
そんな簡単に転換できるものでもないし、すっごく興 味ある。
本書ではそれ以上は詳しく書かれていなかったが、スウェーデンに関する本など探して読んでみたいと思った。
現在は12月で死亡者数もじわり増加中、感染者数は増える一 方で医療崩壊もささやかれている。
作者が主張するように経済優先! とは言い難い状況に なってしまったが、それでも死亡者数は外国と比べたらかなり少ないことには希望が持てる。
感染予防優先か、経済優先か、どちらなのかは結論が出ないが、ニッポンのことだから、あれこれと迷走しているうちに何となくおさまって外国から不思議がられるといういつものパターンになるのでは?
そうだと良いんだけれど――。
このブログを、書いていたら続編が出ることが分かった。もちろん読んでみるつもりだ。
【プロフィール】
夢とか夢中になれることは特に無いので、嫌いなこと、やりたくないことを回避するライフスタイルと、がんばらないためのライフハック がテーマ。
空いた時間はKindle読み上げで本を聴き(週1~2冊)漫画を読んでいく生活(週50冊)。
・片道1時間の自転車通勤中
・食事は糖質制限中。MEC食&高脂質食。ボトルでプロテイン・EAA&メガビタミン。
・ホットクック 1.0Lで自炊中
・服は制服化済み
・住まいは断捨離してミニマリストへ
・マンガと歴史好き
(特に世界史へ進攻中)
これから、やりたいこと――。
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