時間を区切ることの魔力を思い知らされた――。
作者はアメリカで行列の出来るラーメン店を経営している。
その経営方針が変わっている。
営業時間は2時間だけだし、そもそもこの店自体、1,000日間だけ営業したら閉店してしまうのだ。
それだけでなくメニューも200日で次々と入れ替えていく。
徹底しているのである。
誰もが定番メニューを作ろうとし、安定した経営を目指すのに、この潔さは何なんだろう?
どうやら作者が一番恐れているのは 「マンネリ」のようだ。
そして「終わり」を設定することでそれを防げると信じている。
どうせ、未来など誰にも分りはしない。ならば期間を設定して走り抜けよう。そう考えている。
確かに、どれだけ先読みが出来る経営者でも、未来を確実に予測出来るわけではない。
新型コロナウイルスの時代になってからは、そのことは特に身にしみるようになった。どんなに素晴らしい計画を立てても何が起こるか分からない世界なのだ。ほんと。
この1,000日は、作者にとっては、ほどよく緊張感が持続する期間のようだ。約3年というところ。
これまで、何か新しいことを始めたとき、だらだらと続けて、何となく、いつの間にかフェイドアウトする、ということを何度も繰り返してきた。
そんなことを繰り返すよりは、始めから期間を区切って、それまでには成果なり結論を出す、と考えた方が良いのかもしれない。少なくとも「いつの間にか」と言うことは無さそうだ。
なにより、普段はすっかり忘れているけれど、誰にだって人生の締め切り、寿命があるのだ。
ただ、それがいつやってくるか分からないので、あまり気にせずに だらだらと日常生活をやっている。
しかし、必ず寿命は尽きる、 終わりはやってくるのだ。
何だかヘビーな話になってしまった。
それでも、営業時間は2時間で、営業期間は 1,000日と初めて聞いたときに感じた「非常識だろ!」て気持ちよりは、いつかは死ぬんだから、寿命がくるんだから、やりたいことは死ぬまでにきっちりやろう、と思えてくる。
この本の言うところは「メメント・モリ(死を忘れるな)」なのかもしれ ない。
【プロフィール】
夢とか夢中になれることは特に無いので、嫌いなこと、やりたくないことを回避するライフスタイルと、がんばらないためのライフハック がテーマ。
空いた時間はKindle読み上げで本を聴き(週1~2冊)漫画を読んでいく生活(週50冊)。
・片道1時間の自転車通勤中
・食事は糖質制限中。MEC食&高脂質食。ボトルでプロテイン・EAA&メガビタミン。
・ホットクック 1.0Lで自炊中
・服は制服化済み
・住まいは断捨離してミニマリストへ
・マンガと歴史好き
(特に世界史へ進攻中)
これから、やりたいこと――。
・英語で読み書き
・古武術介護
・小笠原流礼法
・楽天ポイ活
・積み立て投資