今回は紹介するのはコミックエッセイ。
最近の漫画家は婚活や結婚や子育てや家を建てるなど何でもコミ クエッセイに描いてくれるのだが、漫画家とギターの組み合わせはかなり珍しい――。
漫画家はかなり人生煮つまってる。そしてやり残したことに想いを馳せてギターを手にする。
相談した編集長は「ギターをやってりゃモテモテだったはずなんだ!」と即座にバンドが結成され、 担当編集者(後にドラム担当)は「突然、何を思ったか死ぬ気で趣味を!!」 する漫画を連載しましょうと言い出す。ノリの良さはさすがにロケンローラーだ。
最初、作者は単にギターが上手く弾ければいいぐらいの気持ちだったけど、あれよあれよと いう間に、おやじバンドものとなってしまった(ただし編集長は「おやじバンド」という言葉が発ぬほど嫌い)。
自分の場合、楽器とは全く緑がない人生を送ってるので、ギター初心者・挫折者向けに救済合宿があるとか(ごく普通の民宿だそう)、楽器屋で試し弾きさせてもらうことは初心者には敷石が高いこととか、エレキギターの端が左乳首をこするので痛痒いとか、 そんなこと一つひとつが物珍しい。
ちなみに、バンド演奏で一番大切 なことは、たとえ演奏で間違っても、いちいち顔に出さずにしらんぷりして演奏を続けることのようで、このことは全4巻を通じて何度も出てきた。
あと、 MCでは「下手です」とか「初心者です」とか妙な謙遜は禁物。エレキを弾き殴る者は 「俺様」 でなくてはならないのだろう。
ちなみに作者が一番嬉しそうだったのは、自分が作った曲がカラオケで流れたことだったようだけど、タイトル「オタマジャクシベイベ」のバックに流れる映像は、外人がワインでバスローブでベッドインで、て感じだったそうな。シュールだ。この曲、子どもには大ウケらしいのだが……。
バンド「ストラトダンサーズ」は、人前で演奏するようになり、泉谷しげるに「ひどいね~」と言われたり、CDを出したり、メジャーデビューしたり、アメリカで演奏したりするようになり、最後は唐突に連載が終わる。
打ち切り?
編集長までバンドに巻きこんでるのに。たぶん大人の事情だろう。
確かに、漫画を描きながら活動を続けているので、なかなか時間もとれないし、 ギターもさっぱり上手くならないし、人前で演奏することにも慣れないのだが、 それでも、アメリカ進出してしまうのだから、趣味も続けていると思いがけない境地に辿り着く。
ギターブランドで有名な「フェンダー」の「すごいえらい人」に頼まれて、ギターに漫画を描いたりもするのだ。
楽器はもちろん、特別な趣味も特技も無い人間から見ると十分に青春してるおやじたちだ。うらやましい。バンド、まだ続いてるといいけど――。
【プロフィール】
夢とか夢中になれることは特に無いので、嫌いなこと、やりたくないことを回避するライフスタイルと、がんばらないためのライフハック がテーマ。
空いた時間はKindle読み上げで本を聴き(週1~2冊)漫画を読んでいく生活(週50冊)。
・片道1時間の自転車通勤中
・食事は糖質制限中。MEC食&高脂質食。ボトルでプロテイン・EAA&メガビタミン。
・ホットクック 1.0Lで自炊中
・服は制服化済み
・住まいは断捨離してミニマリストへ
・マンガと歴史好き
(特に世界史へ進攻中)
これから、やりたいこと――。
・英語で読み書き
・古武術介護
・小笠原流礼法
・楽天ポイ活
・積み立て投資