らくだのライフハック

猫のように丸くなって暮らしたい

─セミリタイアして本とマンガの日々─

【街道をゆく 17 島原・天草の諸道】珍しい司馬遼太郎のディスり。島原の乱と言う愚行!

 

 

司馬遼太郎さんの街道をゆくシリーズをちょこちょこと読み進めている。全43巻。読んでも読んでも終わらない……。まあ、気長に読む。

 

 

読んでいると書いたけど、実際はAndroidスマホのtalkback機能を使って

kindle語を読みあげさせて聴いている。 「く」だったがら始めることが出来た。 「読む」 だったら、いつかは読みたい と思いながら、いつまで経っても読み始めることは無かっただろう。あまりにも 長いシリーズは手を出す前に恐れをなしてしまいがちだ。

実際に聴いていると、 何と言うか心地よい。 可馬遊太郎さんは良く言われるよう

に談の名手なので、聴いていると、 親成の物知りの父さんの話を聴いている ような気がしてくる。 旅の話だと思うと、いつの間にか歴史の話になっており、歴史の話だと思って聴

いていると、いつのまにか地理の話になっていためする。

思いがけないところから始まったと思っていると、いつの間にか話題が切り替 わっている。でも、だからこそ出せずに聴きつづけてられる。そんな感じ

さて、本書は「島原天草」がテーマだけれど、シリーズの他の本と比べると、

かなり司馬さんの力が入っており、そういう意味では 異買の本だと思う。

 

街道をゆく 17 島原・天草の諸道 (朝日文庫)

街道をゆく 17 島原・天草の諸道 (朝日文庫)

 

 

 

 

まず、現地での旅の話がほとんど出てこない。歴史の世界へ行きっぱなしだ。

 

これは、島原の乱を引き起こした圧制者松倉氏への怒りが並々ならぬものだったからだろう。

 

 

もともと司馬さんは戦後の日本人に自信を取り戻してほしい、 と言う願いから小説を書き始めたと聞いた。

 

だから、 歴史上の男の典型を良い面から描くことが 多かった。

 

ここまでディスるのはかなり珍しい。その意味では希少価値だ。

 

 

司馬さんの嘆きは、心ならずも島原の乱に巻きこまれてしまったキリシタンではない普通の百性や、 無理な命令を受けて弱小大名なのに諸大名を統率しようとして失敗した板倉重昌にまで及ぶ。

 

 

このような愚行にいたってしまった経緯を克明に記すことで、日本人の愚かさ、人間の痛ましさを描こうとしたのではあるまいか。

 

悲惨な「乱」であることは教科書その他の本で知ってはいたけれど、これほどまでとは思ってなかった、本当の痛みなど分かっていなかった、 そんな気分にさせられる。

 

いつもの飄々としたユーモアは見られないが、司馬さんの熱量を強く感じさせる一冊だ。

 

 

 

【プロフィール】

 

夢とか夢中になれることは特に無いので、嫌いなこと、やりたくないことを回避するライフスタイルと、がんばらないためのライフハック がテーマ。

空いた時間はKindle読み上げで本を聴き(週1~2冊)漫画を読んでいく生活(週50冊)。

 

 

・片道1時間の自転車通勤中

・食事は糖質制限中。MEC食&高脂質食。ボトルでプロテインEAA&メガビタミン。

・ホットクック 1.0Lで自炊中

・服は制服化済み

・住まいは断捨離してミニマリスト

スマホiPhoneからPixel 3a XL へ移行

・マンガと歴史好き 

(特に世界史へ進攻中)

 

 

これから、やりたいこと――。

・英語で読み書き

古武術介護

小笠原流礼法

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・積み立て投資