今どき、こんなさわやかな父子がいるんだろうか? と思わず疑ってしまうけど、この漫画は実話を元に描かれたのだった――。
父子家庭で、息子クンは高校入学が一年遅れている。ミュージシャンで出かけることの多い父親だけれど、45歳の彼は息子のために高校時代の三年間弁当を作り続ける。461個! う~ん。ロックだ。
しかし、弁当のことを話していると、 音楽仲間からは「几帳面なおばちゃんみた いですね」とか「セクシーって言われてたのに」 などと冷やかされる。 それでも父は弁当を作り続けたのだ。
弁当作りでは、楽しく食べてもらいたいから息子クンの好きなもの(卵焼き!)を入れる、 調理時間は40分以内とするなどの現実路線なルールだけでなく、「フルーツは入れない」などという謎ルールがあるのも微笑ましい。
よく分からんがアーティストならではの感性によるものか?
そういえば息子クンの友達が家に遊びに来た時、お洒落なインテリアに「うおお……、おおお……!」となっていたっけ。
自分も、スタイリッシュな帽子が10個以上壁にかかっている小さな一コマに「おおお……!」となった。
この父子が服だけでなく靴下やパンツまで共用していると聞いたときにはちょっと引いたが、父親は息子クンが小さいころから、自分が好きな音楽をかけるようにしていたし、トイレにはグルメ漫画を置いたりとマインドコントロール? に励み、息子クンから父へはネットやゲームの情報を提供するなど、お互いに好みが似ていながら得意分野を提供しあうWIN WINの関係を築けている。
それにしても、一つのことを三年間楽しみながら続けることが出来るというのは何と豊かなことだろう。
何があってもブレずに落ち着いて安心できる生活がここにある。
物語の終盤、東日本大震災があり、 父の夢だった帰郷はかなわなくなる。
チャリティバンドを立ち上げて紅白出場を果たすも「売名行為」と非難もされる。
そして、父は再婚し長女が生まれる。
この父と子にも、数々のドラマがあったのだが、461 個の弁当を作り続けてきたことに比べると夢のように淡く感じられる。
あらためて日常の強さと継続することの確かさを思い知らされた。
最後にお弁当=コミュニケーションツールな漫画を紹介。こちらも、ほっこり系。 お弁当グルメ漫画は癒されるものが多いようだ。おネエ男子とオタク女子の二 人が主人公――。
【プロフィール】
夢とか夢中になれることは特に無いので、嫌いなこと、やりたくないことを回避するライフスタイルと、がんばらないためのライフハック がテーマ。
空いた時間はKindle読み上げで本を聴き(週1~2冊)漫画を読んでいく生活(週50冊)。
・片道1時間の自転車通勤中
・食事は糖質制限中。MEC食&高脂質食。ボトルでプロテイン・EAA&メガビタミン。
・ホットクック 1.0Lで自炊中
・服は制服化済み
・住まいは断捨離してミニマリストへ
・マンガと歴史好き
(特に世界史へ進攻中)
これから、やりたいこと――。
・英語で読み書き
・古武術介護
・小笠原流礼法
・楽天ポイ活
・積み立て投資