らくだのライフハック

猫のように丸くなって暮らしたい

─セミリタイアして本とマンガの日々─

【阿・吽】我の強すぎる空海と泣き虫最澄。誰よりもお互いを理解してるはずの二人がどうしてすれ違っていくのかをどきどきしながら読んでいる。

 

 

平安時代最澄空海が主人公――。

 

 

その時代の仏教に飽き足らずに飢えを抱えている最澄空海

 

空海は巨大な自分を持て余して我を満たそうとし、最澄は全ての人を救おうとして身もだえしてる。

 

 

そして、お互いを理解できるのはお互いだけだということも身に染みて分かっている。

 

相手が存在する、ただそれだけが孤独を忘れられる唯一のものなのだ。

 

 

歴史ものはみなそうなのだが、歴史的事実ではどうなってるかを読者は知っていて、ストーリーもほぼその通りになるだろう、と思いながら読んでいる。

 

最澄空海の関係もこれから悲劇的な結末に向かうのだ。どきどきしながら読んでいるので、二人の交流の鮮やかさを見るたびに切ない気持ちになった。

 

 

一番好きなのは、二人が読経をセッションするシーン。

 

空海が「火」だとしたら最澄は「水」のようだ。

 

 

 

この二人が対話しているシーンは、もはや言葉を交わすのではなく「阿頼耶識」 を触れ合わせるものだ。

 

作者は豪華絢爛たる画力でそれを表現する。すごくエモい。いや、なんかエロい。この作者が描くと仏さえも艶めかしい。

 

 

 

二人は遣唐使として唐へ留学し、持ち帰った密教をめぐってすれ違っていく、というのが聞きかじりの歴史的事実。

 

しかし読み進めた第11巻では他にすれ違い の原因もあることを暗示させて終わった。

 

 

 

もともと空海は怪物じみた男で次々と周りを巻きこんでいく一方、最澄はどちらかといえばへタレな優等生で世界の全てを救おうとするわりに帝や弟子たちに裏切られては泣いていた。

 

しかし、最澄のポテンシャルは空海の想定をはるかに超えていたのかもしれない。

 

もし、それが二人のすれ違いの原因だとしたら意外だし、とても残念だ――。

 

 

とは言っても、どちらかといえば自分は空海よりも泣き虫最澄に肩入れして読んでいるので、今後の展開がちょっと楽しみだ。

 

 

 

二人があまりに濃すぎるけど、その他にも個性的な脇役がいる。

 

そして、そのほとんどが非業に終わる――。

 

平安遷都の影の黒幕、和気清麻呂。書を良くし、空海とともに三筆と呼ばれた橘逸勢は無実の罪で死に至り怨霊となる。坂上田村麻呂藤原冬嗣に毒殺される。

 

 

平安時代というのは優雅なイメージがあるけれど、苛烈な権力闘争の場でもあったのだ。

 

 

歴史ものなら当たり前なのだが、登場人物がみな死んでしまう、悲劇的な死を迎えてしまう、と分かっていながら読んでいくのも本当に切ない。まあ、現代でも大往生できる人って少ないしね……。

 

 

【プロフィール】

 

夢とか夢中になれることは特に無いので、嫌いなこと、やりたくないことを回避するライフスタイルと、がんばらないためのライフハック がテーマ。

空いた時間はKindle読み上げで本を聴き(週1~2冊)漫画を読んでいく生活(週50冊)。

 

 

・片道1時間の自転車通勤中

・食事は糖質制限中。MEC食&高脂質食。ボトルでプロテインEAA&メガビタミン。

・ホットクック 1.0Lで自炊中

・服は制服化済み

・住まいは断捨離してミニマリスト

スマホiPhoneからPixel 3a XL へ移行

・マンガと歴史好き 

(特に世界史へ進攻中)

 

 

これから、やりたいこと――。

・英語で読み書き

古武術介護

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・積み立て投資