北欧の貴族が元軍人の妻(仮)と辺境の地で暮らす物語だ。北欧の責族リッハルドは伴侶を探しているが「辺境の雪男」と呼ばれて評判が悪い。
彼が暮らす地は環境が厳しすぎる。 一年のうち多くは雪におおわれ、太陽も二か月ほど見えなくなる季節があると言う。 どんな気丈な女性も逃げ出してしまうのだ。
唯一、 彼の求めが応じたのがジーク。彼女もまた長年勤めていた軍隊を辞め、普通の女性のように婚活もできず、 これからどのように生きていけばよいのか悩んでいた。
いわば利害の一致した二人の結婚は一年間の「お試し期間」 としてスタート。だからと言うわけではないけど、あまりラブコメ要素はない。
なにしろ過酷な環境だ。ぼうっとして いるといつの間にか指先が凍傷になってしまう。 しかも本人がそれに気づかないこともよくある。厳寒の世界だ。「うふうふ、キャッキャッ」とやってる場合じゃないのだ。
しかし、二人は厳しい環境のなかで助け合いながら暮らすことで、次第に信頼関係をはぐくんでいく。
この漫画は何よりも北欧の厳寒の地での暮らしぶりが描かれていて飽きない。
凍てつく世界でもオーロラはこの世とは思えないほど美しいし、 狩りだけでなく木の幹に管を差し込み樹液を採取したりもする。雷島のレバーペーストを作って保存食としたりチーズを作ったりもするのだ。
もともと猟師の漫画を読むのが好きなせいか、その北欧版と言うことでどハマりした。 ちなみにこちらは好きな猟師漫画。
「北欧貴族~」はライトノベルのコミカライズなのだが、 漫画作者は祖父が猟師だったそうで、この世界にジャストフィットしたようだ。 小説原作者もあとがきで漫画作者への賛辞を惜しまない。素敵なマリアージュだ。
振り返ってみると、 なにかドラマティックな出来事があったわけでもなく、 閉鎖的な集落の人たちに疎まれたり、 ささやかな恋のライバルが登場したりぐらいなのだが、 なにがこんなにおもしろいんだろう、と思うくらいにおもしろかった。 自分の好みにドンピシャだったのだろう。
アウトドア好き、猟の世界好き、民俗学や文化人類学好きの人間にはおススメだ。
アジアと北欧の違いこそあるけれど、「乙嫁語り」が好きな人にも合いそうな気がする。
【プロフィール】
夢とか夢中になれることは特に無いので、嫌いなこと、やりたくないことを回避するライフスタイルと、がんばらないためのライフハック がテーマ。
空いた時間はKindle読み上げで本を聴き(週1~2冊)漫画を読んでいく生活(週50冊)。
・片道1時間の自転車通勤中
・食事は糖質制限中。MEC食&高脂質食。ボトルでプロテイン・EAA&メガビタミン。
・ホットクック 1.0Lで自炊中
・服は制服化済み
・住まいは断捨離してミニマリストへ
・マンガと歴史好き
(特に世界史へ進攻中)
これから、やりたいこと――。
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