世界史ものを読み始めてからしばらくたったけど範囲が広すぎるせいかさっぱり全体像をつかむにいたっていない。 西洋史はおろかイギリス史だけでも百年戦争やら 薔薇戦争やらややこしくてしかたがない。
百年戦争って最後の最後のあたりでジャンヌダルクが出てくるんじゃなかったかなとか、 薔薇戦争って、どちらが赤薔薇でどちらが白薔薇だったっけ? 程度の知識しかなかった。 いや、百年戦争と薔薇戦争とどっちが先だったっけ? てなレベルだ。
しかし、本書を読んでからは、それぐらいはもう間違わなくて済みそうだ。たぶん。
「薔薇王の葬列」は白薔薇のヨーク家であるリチャード三世が主人公。恐れ多くもシェイクスピアを原案としている。だからちょっとセリフが時代がかっている。むしろ時代劇みたいで馴染みやすいかも。
原作ではリチャード三世はせむしの醜い姿だったが、漫画では両性具有の悪魔的魅力をもつ人物として描かれている。
この作品がシェイクスピア原案としているのは「リチャード三世」だけでなく「ヘンリー六世」もだ。
ランカスター家のヘンリー六世は精神的に障害のある人物だったようだが漫画ではメンタルの弱い引きこもり気味の人物として描かれている。現代でなら、ヘタレではあるけれど、 同情できる人物だったかもしれない。
こんな風に史実とシェイクスピア原作と漫画との三者を読み比べてみるのも楽しい。 漫画を読んだ後、スマホでリチャード三世の史実とシェイクスピア原作とを調べてみたのだが、解釈が微妙なところ、よく史実が分かっていないところを漫画ではどう表現しているかが興味深い。
だいたい漫画ではイケメンであっても、写真で見るとヒゲ面で意表を突かれることが多いし――。
本来は醜いはずのリチャード三世を魅力ある人物に仕立て上げてピカレスクロマンにしたのは作者の目の付け所が良かったからだろう。
ところで、薔薇戦争などについて「Wikipedia」を読んでいっても、だいたいのあらすじを追っていけるのには自分でも驚いた。いきなりの漫画効果だ。 「プランタジネット朝」などと言うややこしい名前にもちゃんとついていけるのである。
ううむ、漫画で読むとたいていのものは理解できるなあと思ってはいたけれど、もしからし たらスタンド能力に近いものなのかもしれない。受験科目の教科書すべてが漫画化されていれば東大にも入れたかも。たまたま「ドラゴン桜2」も並行して読んでいたのでそんなことを考えてしまった。
ともかく世界史を受験科目にしている受験生にはオススメ。
歴史ものは基本ネタバレものなのでバラしてしまうがリチャード三世はこれから悲劇へと突っ走っていく(はず)。
悪魔的なリチャード三世がどのように滅びていくのかを読むのが楽しみだ。
いずれにしろ、百年戦争でフランスとイギリスが闘ったあと、 薔薇戦争でイギリスは内乱の時代を迎える、 なぜなら「薔薇王の葬列」ではジャンヌダルクの亡霊が出 てくるからとか、ランカスター家が赤薔薇でヨーク家は白薔薇ぐらいのことは頭に入った。
ま、これからも歴史もの、特に世界史ものは積極的に読んでいこう。
【プロフィール】
夢とか夢中になれることは特に無いので、嫌いなこと、やりたくないことを回避するライフスタイルと、がんばらないためのライフハック がテーマ。
空いた時間はKindle読み上げで本を聴き(週1~2冊)漫画を読んでいく生活(週50冊)。
・片道1時間の自転車通勤中
・食事は糖質制限中。MEC食&高脂質食。ボトルでプロテイン・EAA&メガビタミン。
・ホットクック 1.0Lで自炊中
・服は制服化済み
・住まいは断捨離してミニマリストへ
・マンガと歴史好き
(特に世界史へ進攻中)
これから、やりたいこと――。
・英語で読み書き
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