外国に住む漫画家は多い。その多くはそのまま外国で結婚して子どもを産んで子育てをする。 異文化での日常生活は、外国での子育てはどんなものなのかコミックエッセイで面白おかしくえてくれるのでありがたい。
もっとコミックエッセイを読んでるだけで十分面白い のでわざわざ外国へ行ってみたいという気がさっぱり起こらなくなるのがネックなのだが――。
さて、作者は、パリ住まいでフランス人男性と結婚してパリで子どもを産み育てている。 若いころのパックバッカー歴を見るとアジア方面へよく行っていたようだが、なぜかパリ、フランスだ。旦那さんとの出会いが大きかったのであろう。
パリと言うと、街が犬のウンコだらけだったり、年とったマダームの接客が無受想を通り越して怖かったり、や
たらとバカンスが多かったり、アムールの国だったり、てイメージがあった。
この漫画を読んでると本当にその通りなんだ~と実感するのだが、それだけではないことも分かってくる。
たとえばパリジャンは金持ちもそうでもない人ももれなくバカンスをとるのは確かだけど、日焼けしてないと 「かわいそう」と思われたり、どこへバカンスへ出かけたかで見栄を張り合ったり、「僕は人がいないパリが 好きなのさ」とへそ曲がりな人がいたり(でも少数)となかなかに人間くさい。
確かに文化の違いはあるけれど、なかには世代間のギャップもあるようで、 娘にタトゥーの許可を出した親が 祖父・祖母たちから叱られるといったエピソードも掲載されていた。微笑ましい。
時節柄、面白かったのは作者がマスクをつけて外出すると奇異の目で見られたエピソード。やはりパリジャンにはマスクは異様に見えるらしい。
日本人はビズ(あいさつのチュー)やハグをしないということも珍しがられているぐらいだから。
このエピソードが描かれたのは今からもう10年ほど前になるのだが、新型コロナウイルスの騒ぎでフランス人のマスク観も変わったんだろうか?
日本人から見ると何かとコンプレックスを感じてしまいちなパリジャンたちだが、フランス人カップルが日本 へ来たときにユニクロで爆買いする話やパリにユニクロが出来てヒートテックが話題になったことなどは何と なく日本人として詩らしいような気持ちになってしまう。クールジャパン番組を熱心に観ているお年寄りを笑えない。
ビルケンシュトックも最初は「醜い!」と酷評されたようだが、その履きやすさから少しずつパリジャンにも 受け入れられたようだ。美意識の高さはさすがだがカジュアル化も進んでいる様子。
こんな感じで誇り高いパリにツッコミを入れるスタイルの4コマ漫画だがシビアな現実も描かれている。
身分証明書を不携帯だったときに警官から質問をされ、いきなり手錠をかけられ連行されてしまう。電話をかける権利もないので助けも呼べない。
外国で暮らすというのはこういうことなんだなぁ……。
アメリカのミネアポリスや香港のニュースを観ているとあまり他人事とも思えない。
漫画家がパリに住んだりフランス人と国際結婚したりハーフ(今はダブルと言うのか?)の子育てをするコミック
エッセイは他にもあって男性目線から描かれているシリーズはこちらである。
このシリーズではなく別の漫画だったが、作者が、フランスに渡った頃、ビズって「どの程度にする? 」に悩むエピソードが微笑ましかった。じゃんぽ~る西さんはパリパリ伝説にも登場していた。
フランス以外の国際結婚のコミックエッセイは他にもあって、どれも面白い。こちらはトルコ人と、の最新刊――。
そしてベストセラーのこの作品――。
最初はどちらかと言えば「外国人の目から見たニッポン」な感じだったけど、最近ベルリンへ引っ越されたよう で、旧東ドイツ首都の日常生活レポートが楽しみだ。
みな面白い作品ばかりなんだけど、 実際に外国へも行ってみないとな、と思いつつ今日も読むだけで完結してしまう日常……。
【プロフィール】
夢とか夢中になれることは特に無いので、嫌いなこと、やりたくないことを回避するライフスタイルと、がんばらないためのライフハック がテーマ。
空いた時間はKindle読み上げで本を聴き(週1~2冊)漫画を読んでいく生活(週50冊)。
・片道1時間の自転車通勤中
・食事は糖質制限中。MEC食&高脂質食。ボトルでプロテイン・EAA&メガビタミン。
・ホットクック 1.0Lで自炊中
・服は制服化済み
・住まいは断捨離してミニマリストへ
・マンガと歴史好き
(特に世界史へ進攻中)
これから、やりたいこと――。
・英語で読み書き
・古武術介護
・小笠原流礼法
・楽天ポイ活
・積み立て投資