子どもを産む前はこうしたいと思っていたのに、いざ産んでみたら、 とてもそんなこと出来ない、と 言うのはよくある話。店内で子どもが騒いでるときに「お店の人に怒られるよ」などとつい言ってしまうやつ。
本書は、この「あるある」話の集大成だ。
出産や子育てについては多くの女性漫画家が自分の体験を赤裸々に描いてくれるので、お一人様の自分にも子育ての大変さはいくらか伝わってくる。未知の世界を漫画でリポートしてくれるのだから良い時代になったものだ。
面白かったのは、作者がコミュ症だと自覚し、ママ友とのコミュニケーションに苦労し試行錯誤を繰り返しているところ。
他のママがあっさりと「お先に失礼しま~す」 と軽やかに退場していくのを見て「こうす ればいいんだ!」とカルチャーショックを受けたり、 ママ友とぎこちない会話をするよりは相手の子どもに話しかけてそのままフェイドアウトするという「術」を編み出したり――。
自分もコミュ症予備軍で、 仕事でなら何とか会話をする程度の人間なので、この種の苦労には共感出来る。もし子どもがいたら、子ども同士の付き合いを邪魔するような親にはなりたくないものだと思ったろう。うん。
もう一つ印象的だったのは且那さん。他の育児漫画と違って、積極的なイクメンと言うわけでもなく、奥さんの怒りの対象となるわけでもなく、絶妙な距離感を保っているように見える。それとも単に影が薄いのか?
「邪魔にもされず、苦にもされず」と言うのは、 宮沢賢治じゃないけれど、 なかなか難しいことなのではあるまいか。 もしかして「夫の達人」?
この作品に続いて、今はこの作品を読んでいる。
パリで暮らしいる漫画家のコミックエッセイ。 子どもを産んだのでパリでの子育て漫画にもなっている。フランスと日本との違いはあるけれど、赤子が予測不能で不可解であるところは世界共通なようだ。
それにしても外国で子育てしていると子どもはネイティブで育つわけで、長じれば自分よりもその国の言葉は当然上手くなる。成長したら発音がおかしいと指摘されたりするかもし れない。これも「あるある」だ。外国での子育てがどんな風なのかリポートし続けてほしい。
【プロフィール】
夢とか夢中になれることは特に無いので、嫌いなこと、やりたくないことを回避するライフスタイルと、がんばらないためのライフハック がテーマ。
空いた時間はKindle読み上げで本を聴き(週1~2冊)漫画を読んでいく生活(週50冊)。
・片道1時間の自転車通勤中
・食事は糖質制限中。MEC食&高脂質食。ボトルでプロテイン・EAA&メガビタミン。
・ホットクック 1.0Lで自炊中
・服は制服化済み
・住まいは断捨離してミニマリストへ
・マンガと歴史好き
(特に世界史へ進攻中)
これから、やりたいこと――。
・英語で読み書き
・古武術介護
・小笠原流礼法
・楽天ポイ活
・積み立て投資