久々に本格的な歴史漫画を読んだ。舞台は中世のスペイン。主役はドン・ペドロ。「残酷王」とも「審判王」とも呼ばれた。
未亡人と一夜を共にするために重婚するという女好きでありながら、妻のマリアに 対しては生涯変わらぬ愛をつらぬいた。
二面性があるというか奥が深いというか、情熱的で精力的な人物 だったことは間違いない。
歴史漫画は基本的に過去の出来事をテーマにしているので基本的にはネタバレしていると思うのでバラしてしまう。ドン・ペドロはイベリア半島を統一するのが夢だったが残念ながら果たせずに終わる。
その悲劇性もまたクールだ。織田信長かチェーザレボルジアかと言ったところ。
なぜ出来なかったかというと、直接的にはライバルである義兄のエンリケが、フランスからを傭兵軍団を引き運れて襲ってきたからだが、スペインの貴族・市民たちの性格によるところも大きいと思う。
スペイン人、やたらと我がままだし、とにかく裏切るのだ。これでは、いくら頑張ってもきりがない。
ドン・ペドロを倒したエンリケでさえ、このスペイン人たちには手を焼いたエピソードが後日談として出てくるぐらいだ。
いや、これは、スペイン人がどうのという問題ではなくて、「中世」と言う時代のせいなのかもしれな。
い。
日本だって、中世の太平記のころは、裏切ったり裏切られたり、昨日の友は今日の敵といった感じでドロドロし ているし、敵味方が入り乱れすぎていて、いったい誰が誰と戦っているのかが分かりにくい。
北条早雲を主人公にした漫画を読んだときもそれは強く感じられた。て言うか、主人公が「誰と戦っているんだぁ」と叫んでいたし。
織田信長があれほど虐殺を繰り返したのも、こうしなければ中世の生き残りたちがいつまでたっても既得権益を守ろうと同じことを繰り返すのでラチがあかなかったのではないか?
ドン・ペドロは、最後、 エンリケとの一騎打ちにて敗れる。このあたり、チェーザレ・ボルジアの最後を連想させる。チェーザレも死んだときは権力者ではなく、一傭兵として死んだそうだし。
最終巻の13巻はかなりのボリュームで、ドン・ペドロ亡き後の後日談についても多くのページが割かれている。
ドン・ペドロの3人の娘たちはその後数奇な運命をたどり、ついにはイベリア半島への帰還を実現するのだ。
このあたりは、織田信長の妹「お市の方」の3人の娘たちのその後を思い出させる。
長女は豊臣秀吉の側室「淀の方」となり豊臣秀を産む。 次女のお初は京極高次に嫁ぎ 、三女の「お江」は一人 目の夫とは豊臣秀吉から無理矢理離婚させられて政略結婚させられ、二番目の夫とは死別し、三人目の夫「徳川秀忠」に嫁いで子をなしてからは徳川家に血を残した。
戦乱の時代をしたたかに生き残った3人の娘。スペインと日本の違いはあれ共通点を感じさせる。 父にしろ娘たちにしろ、日本史だけでなく、世界史の中にも魅力的な人物はいるものだ。 改めて思う。これからも、日本史だけでなく世界史の物語も追いかけていこう、と。
【プロフィール】
夢とか夢中になれることは特に無いので、嫌いなこと、やりたくないことを回避するライフスタイルと、がんばらないためのライフハック がテーマ。
空いた時間はKindle読み上げで本を聴き(週1~2冊)漫画を読んでいく生活(週50冊)。
・片道1時間の自転車通勤中
・食事は糖質制限中。MEC食&高脂質食。ボトルでプロテイン・EAA&メガビタミン。
・ホットクック 1.0Lで自炊中
・服は制服化済み
・住まいは断捨離してミニマリストへ
・マンガと歴史好き
(特に世界史へ進攻中)
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