和歌について、一番メジャーな百人一首についての漫画を読んだ。シリーズで5発!
1発目は上の「うた恋い。」。
そもそも百人一首は友人から頼まれたものだけど、それは友人が定家を慰めようとしたもので、なんでかって言うと定家は貴族から頼まれた仕事が評判悪くて腐っていたからだったのだ。
若い頃はかたくなで世渡り下手で、年をとってからは依頼主の貴族から仕事に横槍を入れられてもはねのけることができず結果的に世間の評判が悪くなった。それで自分のせいじゃないのにと半グレに。
う~ん。情けない。でも、これで一気に百人一首に親しみが湧いたのは確かだ。
1巻目なので、シリーズのレギュラーメンバーが勢ぞろい。
歴史に残る色男と色女に挟まれた文屋康秀に親近感。やたらと卑屈でおどけ専門で作る和歌はテクニックのみなどと評されたりしてるし。サラリーマンによくいるタイプ。平安時代も令和も変わらない。
3発目。この巻は清少納言特集。
残念なイケメン、藤原行成との恋が印象的。文句の付けようのない才女が、しょうもない男に、結果的に振り回されるところが可愛い。
4発目。藤原氏全盛の影に消えていった氏族の恋と人生の巻。
元祖ネカマで「土佐日記」を書いた紀貫之と死期を悟った年上女性との恋が鮮烈だ。
人はいさ
心も知らずふるさとは
花ぞ昔の
香ににほひける
5発目。タイトルのとおり裏エピソード集だ。
どうしても和歌の世界に馴染めない人は、これから読み始めるのも一つの手だ。雅なイメージが粉々に砕けるかもしれないが(笑)。
それにしても在原業平が巨乳好きで、それなのに縁がなかったというのは史実なんだろうか? まぁ、フィクションだよね。
5冊通して読んで見ると、藤原定家と式子内親王との恋がベストバウト!
結婚出来ない年上女性と和歌の練習のためのままごとの恋がいつしかお互い本気になって……。
「和歌だけが」
「どこまでも自由なの」
「詠って定家」
この二人の恋は能の「定家」にもなっているそうで、能バージョンではもっとエモい&エロいな感じになっている。
式子内親王へ妄執のため、定家は死後も葛(かずら)となって式子内親王の墓に巻きつく。式子内親王の霊魂は行きずりの僧に助けを求めるが、最後に式子内親王が取った行動は……。
これだけ一気に読むとさすがに疲れた。百人一首の中で恋の歌は43首あるそうで、やろうと思えば43通りのラブストーリーが書けてしまうわけだ。
優雅な貴族たちも皆結構ジタバタとしながら恋愛してて、時には満たされない想いやままならぬ恋を、せめて和歌の中だけではと自由に唄った。
風流とか雅とかには縁の遠い自分だけど、食わず嫌いはいくらか治ったような気がする――。
最後に、まだ続編があることが分かった。よっぽど人気のあるシリーズだったんだな。読むのが楽しみ――。
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