このシリーズも読み続けてきたけど、ついに10巻の大台に乗った。
ようやく劉備玄徳に仕えることになったけど、かの有名な三顧の礼も、この漫画では、孔明の間の悪さが感じられるシーンとなっていた。
このヘタレな孔明も最初は違和感ありまくりだったけれど、ようやく慣れてきた。と言うか、ホントの孔明って案外こっちの孔明だったんじゃないかと最近は思えてきた。
なにしろ、横山光輝三国志があまりにも偉大すぎて、つい、三国志と言うとこれを基準にしてしまう。
そして横山三国志では、孔明は呉の周瑜が「孔明とは人か魔か」と嘆くほどに神格化された絶対的な存在。
けれども、自分の場合、孔明には二つ疑問があった。
一つは、孔明は劉備玄徳から息子をよろしくと頼まれていたわりには、とんでもないバカボンに育ててしまったし、晩年の孔明は宮廷の中心からはハジかれていたようだったことだ。
横山三国志ではその辺を悲劇の主人公として描いていたけれど、神のごとき孔明にしては? と不思議に思っていた。
もう一つ。それでも孔明は「出師の表」を書き、魏と一大決戦をすべく北伐を開始するが、その際、進路として何度も同じ五丈原コースに固執したことだ。
結局、北伐は果たせぬうちに寿命となる。
ここでは珍しく、武将たちが孔明に対して、なぜ五丈原コースにこだわるのかと詰問する場面が描かれていた。横山三国志では珍しい。「反骨の士」魏延じゃなくても文句の一つも言いたくなる。
これまでは、神のごとき孔明と、この二つの疑問は上手くつながらなかった。
そこで「孔明のヨメ。」。この孔明なら上手く重なるような気がする。
頭は良いけど、ややコミュ障気味。分かる奴には一目置かれるけど、その他大勢には煙たがれる。
今の所、行政方面での能力は発揮してるけど、軍事に関しては未知数。どちらかと言えば農業への関心が高い草食系だ。
何年か前、朝日新聞の連載企画で、歴史上有名な事が果たして本当だったかどうか検証する、といったものがあって、そこで孔明が取り上げられたとき、軍事ベタで、むしろ内政や外交が得意だった、と書かれていた記憶がある。
(もう一度読みたくて検索してみたけど、引っかからなかった。)
そんなこんなで、「孔明のヨメ。」の孔明は、自分の思い浮かべる孔明像にジャストフィットしそう。
この孔明だったら、宮廷でハブられたり、戦ベタだったりしても納得出来る。融通きかなくてタイミング悪い所も(笑)。
作者も、もちろん横山三国志を読んでるだろうし、神格化された孔明ではなく、「人間」な孔明を描こうとしてるんだろうし、今後の展開が楽しみだ。
まー、ヨメちゃんに慰められ、イチャつきながら一歩ずつ前へ進んでいくんだろうけど。
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