今回読んでみたのがこちら。
何で上杉謙信を読もうと思ったかと言うと、世界史方面を攻めているときにアレクサンドロス大王ものを読んで、何でまたインドくんだりまで遠征ばっかりしていたのかと不思議に思って、日本で似たような人だと誰だっけと思っているうちに、上杉謙信を連想したのだった。
自分にとってアレクサンドロス大王も上杉謙信も不思議ちゃんのカテゴリに入っている。大したメリットもないのに戦ばっかりしているようなイメージだ。
ともかく上杉謙信――。
戦で自分を表現しているみたいな人生だったけど、石川賢氏のデモーニッシュな絵で描かれてると迫力がある。さすが「デビルマン」の永井豪のアシスタントをしていただけのことはある。ホラーな気さえする戦のシーンだ。
意外だけれど、上杉謙信の恋のエピソードも描かれている。川中島の合戦が終わるとともに、その恋も終わってしまうわけだけど、その後の人生はさぞかし憂鬱だったことだろう。信玄亡き後は、織田信長に対しても、なんだかあんまりヤル気がないように感じられるのはそのせいか。
戦のシーンと対照的なのが、時々、上杉謙信がお堂にこもって人と会わなかったと言うエピソード。
今読んでみると、上杉謙信も鬱を患っていたのかな、という気もする。躁状態になると戦をしたりして。アップダウン、激しすぎるが――。
「天と地と」では、上杉謙信は不思議だけれど魅力的な人物としてストレートに描かれていた。
訳のわからん男よのう
景虎と言う男...自分の土地を侵されるわけでもあるまいに
あのように怒って命をかけてまで出てくる
劇中では武田信玄のセリフだったけど、自分も激しく同意する。
上杉謙信は女性だったとするのが東村アキコさんだ。5巻まで読んだことがあったけど今回は続きの第6巻を読んだ。
今回は上杉謙信の兄、大活躍の巻だった。「天と地と」では暗愚で対立する存在だけど、「雪花の虎」では、武将には不向きだけど明晰で上杉謙信をサポートする役割に回る人物となっている。
真逆だけど、どちらが史実に近いかを言い立てるのはヤボな話で、読み比べて楽しむのが「吉」である。
それにしても、上杉謙信が実は女性だったとすると、時々お堂にこもっていたことも、生涯不犯だったこともツジツマがあってくる。
東村アキコさんは、さらに踏み込む。
金じゃ
港で稼いだ金があるから、無欲なのじゃ
上杉謙信がなぜ「義」にこだわれたかについては、からむし織りを奨励したり、港を整備して税をかけるなどの産業政策によるものだとしているのだ。
上杉謙信が義にこだわるのはともかく、よく部下達がついていったものだと思うけど、豊かで余裕があったからかな?
カリスマ的な人気もあったようだけど、それだけでは、とも思う。信長の部下みたいに領土が増えるわけじゃないんだし。
特に「天と地と」の方を読むと、越後の豪族はしょっちゅう反乱ばかりしていて、さすがの謙信もストライキを起こして引きこもったりしてるぐらいだ。よくまあこんな連中を引き連れて川中島の合戦へ行けたもんだ。
やっぱり不思議の人だ。「雪花の虎」の続きを楽しみにしたい。こちらは最新刊。
アレクサンドロス大王についても、ちょこちょこ読んでいるのでまた書いてみたい。
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