たまたま図書館で見かけて手に取った。そういえば、ちゃんと読んだことなかったな、と。でも物語の中身はだいたい知ってるつもりだった。アマテラスやらヤマトタケルやら、そんなもん。ところがどうして、拾いものと言っては失礼だけど、なかなか面白かったし、思わぬ発見もあったのである。
なにしろ、いきなり最初から襟を正すことになる。
現代では「古事記」を「こじき」と読むのが
一般的ですが、本書では「やまとことば」の
「みることふみ」と読んでいただきたいと思いました。
のっけからこれである。本居宣長の意見から来てるみたいだけど、単なる漫画に翻訳するだけではない、歴史を描くのだと言う作者の自負が伝わってくる。
それから知らなかったこと。古事記って三部構成だったのだ。
天地の始まりから日子波浪達越年草不合命までを上巻――
推古天皇と言えば、聖徳太子、厩戸皇子を摂政にした方。だいぶ時代が下がってきてる印象だ。
もっとも、最終巻の下巻は、天皇が代替わりしていく事実をシンプルに記録したものだけらしい。
当時としても最近のことだったので、あまり詳しく書くと各方面から苦情が来てしまうと言う裏事情もあったそうだ。そういう話を聞くと生々しく身近に感じられる。
そんなわけで漫画版も全2巻となっている。下巻は対象外だ。
スサノオノミコトやヤマタノオロチなど登場人物やエピソードはお馴染みだったけど、息長帯比売(おきながたらしひめ)――神功皇后(じんぐうこうごう)と呼ばれる――は知らなかった。
身重の体で男装して朝鮮半島まで戦に出かけると言うエピソードは凄まじい。母親になってからも活躍してたし、誰かこの人を主人公にして漫画を描いてもらえないものだろうか? 里中満智子さんが描いてくれればなぁ。
推古天皇つながりで思い出したけど、聖徳太子は教科書から姿を消した事がニュースになってた記憶がある。厩戸皇子と言う表記なのか? 厩戸皇子と聞くと、自分なんかは、かの有名作品を思い出してしまう。
日出処の天子 完全版 1 (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)
- 作者: 山岸凉子
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/メディアファクトリー
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- メディア: コミック
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今にして思えば、以前はお札の顔にもなった歴史上の人物が超能力者だったりLGBTだったりとかなりの問題作だったなあ。絵も、いま流行のアニメ絵とは対極の和風の魅力に満ちた絵だった。
そういえば聖徳太子だけでなく、古事記も成立を疑われているとか。
まあ自分のような人間は、正しいとか正しくないとかそういうアカデミックなことよりは、物語として面白いかどうかという話なので気にしない気にしない。
今度は日本書紀のマンガ版も読んでみたくなったな。あと、聖徳太子関係も再読しよう。
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