今回読んだのは上杉謙信。しかも上杉謙信は女性だったと言うものだ。
上杉謙信の女性だったという設定よりも、あの東村アキコが歴史ものを書いたということに驚いた。
東村アキコと言えば、現代の女性のリアルな本音を描くので有名な漫画家だ。
例えば「東京タラレバ娘」に出てくる登場人物は「年下男にヤリ捨て」されたり、「元カレのセカンド女」だったり、「不倫中」だったりするんである。
ゆうきまさみが北条早雲を主人公にした漫画を始めた時にも驚いたけどね。
実際、東村アキコさんは歴史は嫌いで、学生時代は日本史ではなく地理を選択したぐらい。そんな作者の「アキコのティータイム」と言うワープゾーンは女子が嫌いな読者にも好評だそうだ。
これはいわば、漫画のストーリー進行中に登場する説明タイムのようなもので、この説明がないとストーリーが分からないし、かと言って説明ばっかりだと物語がつまらなくなる。
このため漫画家は苦労してるわけだ。ゆうきまさみさんだと、突然スクリーンが登場したり、そのスクリーンをネタにしてギャグにしたりしてる。
でもこれは漫画ならではの手法だ。テレビや映画なんかだと物語はよくわからないまま進行してしまう。漫画というメディアは歴史ものに向いているよなあとしみじみ思ったりもする。
それはともかく、なんで作者が上杉謙信を描こうとしたかと言うと「ぶっちゃけ めっちゃ かっこいいよな この人の人生って!」が動機だったらしい。説得力があるんだかないんだか。
それでも上杉謙信の肖像画については絵描きならではの洞察力で上杉謙信=女性説を裏づけるくだりは説得力があった。
上杉謙信は自分のような人間から見ると戦国武将としては不思議ちゃんなんだけど、これも女性だからという視点で見ると辻褄が合う事を、一つ一つ丁寧に描いている。
個人的には、上杉謙信が「からむし織り」などの産業振興をしていたことや、港や橋の修理を町の者にやらせて通行税の徴収を許すなど公共事業を民間に委託していたと言うエピソードが面白かった。
上杉謙信って確かに戦は強いんだろうけど、それ以外のことはよく知らなかったし。儲けにならない戦闘ばかりやっていて、よく部下がついてくるよなあと感心していたぐらいである。
ライバル武田信玄の優男でつーんとした性格も面白いし、とにかく続きが楽しみだ。
最後に上杉謙信もので別の漫画を紹介しておこう。
こちらはいかにも男性作家が描いた少年漫画。勢い良くグイグイ読ませてくれる。上杉謙信が生涯不犯で終わった理由を母親が原因としていた。謙信の淡い恋愛も少々。原作は海音寺潮五郎だ。
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