いやいや人気作家のゆうきまさみさんが歴史ものを描いてくれるとは。しかも主人公は北条早雲。そして物語は応仁の乱前夜から始まるようなのだ。嫌でも期待は盛り上がる。楽しく2巻までを読んだ。
ゆうきまさみさんと言えばアニメ化された有名作品をはじめとする多数の作品を描いてきた漫画作者だ。それだけにちょっと意外な気がした。
でも思い出してみると確かデビューしたばかりの頃にヤマトタケルを主人公にした作品を描いていたっけ。
ヤマトタケルの冒険 月刊OUT10月増刊号[雑誌] (OUT COMICS)
- 作者: ゆうきまさみ
- 出版社/メーカー: みのり書房
- 発売日: 1984/06/05
- メディア: コミック
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読んでみると、やっぱり面白いし、わかりやすいし、とっつきやすい。ポップなのだ。作品中、「リアルな武士」や「ウィンウィン」なんて言葉が飛び出すのは人によって好みが分かれるかもしれない。
話の途中でいきなり説明用スクリーンが降りてくるところもすっかりギャグにしてしまっている。でもそのスクリーンに描かれている人物相関図のおかげで、ややこしい人間関係とこじれた時代が分かりやすくなるのだ。
さて物語は北条早雲が幼名千代丸だった子どもの頃、応仁の乱の前夜あたりから始まる。
北条早雲と言えば、戦国時代の幕を切って落とした人物で、謀略に長けた人だという印象があったけど、まだ小さいので、今のところまだ大人たちに振り回されてばかりの、ただ真っ直ぐなだけの子供だ。
これからどんな風に北条早雲になっていくのか楽しみだ。
北条早雲と言えば、司馬遼太郎大先生にも彼を主人公にした作品があったけれど、つまらないので途中で放り出した過去がある。
自分の場合、読書を始めたのは大学生になってからで、その時に読んでいたのが司馬遼太郎だったので、自分の読書の原体験は司馬遼太郎だと言っても過言ではない。
それだけファンであるはずなんだけど、つまらないものはつまらないんである。だっていつまでたっても鞍ばかり作っていて、ちっともアクションを起こさなかったんだもの。
そういえば漫画の方では、鞍を作ってるシーンはあまり出てこないなあ。これからかな。
そして、漫画のもうひとつの楽しみは、この漫画を読むことによって応仁の乱が理解出来るようになるかもしれないということだ。
応仁の乱。とにかくややこしくてさっぱり分からなかった。何年か前に新書版の応仁の乱の本がちょっとしたベストセラーになった時、新書判は読んでもわからなそうだったので、石ノ森章太郎先生の漫画版を読んでみたけれど、全く理解できなくて、新書版の方も読まずに終わってしまった。
マンガ 日本の歴史〈22〉王法・仏法の破滅―応仁の乱 (中公文庫)
- 作者: 石ノ森章太郎
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けれどもゆうきまさみさんの漫画だと、少なくとも読んでいる最中は分かった気になれる。本を閉じてしまって思い出そうとすると、とたんによく分からなくなってしまいそうだけれど、以前は、読んでる最中でもさっぱり分からなかったんだから大幅な進歩だ。たぶん。
まぁ、作品に出てくる武将でさえ「何のために戦っているんだ」と叫ぶくらいで、思わず「誰と戦っているのか分かってる?」と声をかけたくなるほどのややこしさなのだ。
それにしても、足利将軍義政が住んでいる御所のすぐ斜め向かいで武将同士が争いをしている。それなのに、この将軍の他人事ぶり無関心ぶりってのは……。
将軍義政の奥方で悪女と呼ばれた日野富子も全くまだ登場してこないけど気になる存在だなぁ。
足軽の元祖? 骨皮道賢があっさり死んでしまったのは残念。実在の人物だし味のあるキャラだったのに~。
さて、千代丸には魅力的な姉がいて、最新刊では、この姉の縁談が持ち上がっているけれど、確か、この姉の生んだ子どもの相続のことがきっかけになって北条早雲が関東でのし上がっていくんじゃなかったかな?
多分とても長い物語になるんだろうけど、この漫画によって、応仁の乱と北条早雲と、この二つを理解できるようになるんじゃないだろうか。期待しながら次巻を待つんである。
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