漫画の愉しみの一つに、その時代やその世界がなんとなくわかるということがある。なんとなくのイメージがつかめるのだ。
例えば今は世界史方面を読んでいて、ヒストリエを1巻から10巻まで一気に読んだところだけど、古代、紀元前のギリシャ世界の街の様子や人々の服装や戦闘シーンはこんな感じだったのか、と思いながら読んでいる。小説でも面白く読めるけど、細かい視覚的なところは想像出来ない。
もちろん漫画はフィクションでありエンターテイメントなので、100%正確とは限らないし、時代考証も怪しいところがあるのかもしれない。史実ではこうなっているけれど、エンタメ性を重視してあえて変えたというところもあるだろう。
けれども基本的にまっとうな漫画家や編集者たちは、よく調べているし、監修者の力を借りたりもしている。
歴史もので言えば、史実がはっきりしているところはその通りに描いて、所々はっきりしていないところは作家の想像力で補う、そういった感じなんじゃないだろうか。
漫画の場合それだけじゃなくて、新しい歴史的解釈を付け加えることもある。
例えば、織田信長――。
このシリーズでは戦の「殺し間」や戦国時代の「銭」がいかに世の中を変えていくかに目を見張った。
この作品では比叡山の焼き討ちについての解釈が面白かった。
逆に、全く史実とは異なるけれど、それらしいと話題になることもあった。こちらは茶人大名古田織部を主人公にした漫画だけれど、信長がピアスをつけているのが話題になった。確かに織田信長とピアスってよくハマる。
世界史方面に目を向けると、気になるのはチェーザレボルジアだ。チェーザレと織田信長って何となく共通点がありそう。
この作品は途中まで読んでいたけれど、しばらくご無沙汰している間に随分新刊が出ていた。読み返すと同時に最新刊まで一気読みしよう。最新刊はこちら。
以前読んでいたときは、随分と立派そうな学者の先生が監修者をやっていて、漫画もアカデミックになってきたものだと感心していたけれど、Amazon の紹介文を読んでみると、思っていたよりも、すごい監修者&こだわり抜いた作品だったようだ。ちょっと長いけど引用してみよう。
新鋭ダンテ学者の原基晶を監修者に迎え、最も信憑性の高いとされているサチェルドーテ版のチェーザレ・ボルジア伝(本邦未訳)をはじめ、膨大な資料を精緻し生み出された全く新しいチェーザレ像や、当時の絵画を参考に、その美麗な線によって忠実に再現されたイタリアの街並みなどが話題を呼び、漫画としての面白さはもちろん、権威ある歴史学者からの評価も高い。
なんかすごそう。読み返すのが楽しみだ。
チェーザレと言えば、塩野七生大先生が第一任者だけど、実は塩野版は以前読んだ時に難しくて挫折してしまったことがある。
漫画で一通り読んだ後に挑戦してみれば最後まで読めるかもしれない。今は活字の本は Kindle の読み上げで聞いているので、さらにハードルは下がると思う。
今や古典的な作品となった小説と新しい解釈の漫画を読み比べてみるのも楽しみだ。
なんにしろ、漫画で歴史ものを読むのは楽しいってことで。
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