らくだのライフハック

猫のように丸くなって暮らしたい

─セミリタイアして本とマンガの日々─

空き家になった家を見ながら、孤高の婆ちゃん(仮)に思いをはせたことーー。


休日、買い物へ行く時に、狭い路地を通るけど、その並びにあった家が空き家になっていた。


失礼な言い方になるけど小さくて狭い家で、玄関? らしきところがバッテンに打ちつけてあった。まるで時代劇みたいだな。


知ってる家だけど、住んでる人は知らない。


この家の玄関先には、いつも「今日も元気で暮らしております」みたいなことが書かれた紙が張り出してあったのだ。


紙は書道の半紙を縦に半分に折ったぐらい。実際、よく覚えてないけど、半紙だったかもしれない。字は毛筆で書かれていた。よく分からないけど達筆なんだろう。


最初は、なんのこっちゃ? て感じだったけど、毎週のように、家の前を通ると、この張り紙は、文面も微妙に変わっているし、紙も新しくなっている。どうやら更新されているようだ、と分かってきた。


ここから先は想像になるーー。

・お婆さんのひとり暮らしらしい。

・自分は元気で暮らしていると周囲に知らせたい?

・定期的に訪問してくれる人がいるのかも

・お婆さんは、それが煩わしい?


お年寄りの中には、明らかに話し相手が欲しくて店員相手に話しこむ人を見かけるし、ヒドくなると文句を言うことでコミュニケーションを図ろうとする人も居る。


それに比べると、このお婆ちゃん(仮)は孤高の存在だ。しかも、周りに気をつかうだけの余裕もある。クールだ! 自分も年をとったら、こうありたいもんだ。


そんな訳で、顔も見たことないし、本当は性別すらも分かってないのだが、ひそかに応援していた。ファンだったのだ。お婆ちゃん、知ったら怪訝な顔をすると思うけど(笑)。


お婆ちゃんが亡くなってしまったのか、入院したのか、施設に行ったのか、定かではない。


でも、実は、子どもから「いい加減、一緒に住もうよ」と言われ続けていて、「ふん。あんたたちの世話にならなくても、あたしゃ、一人で十分やっていけるんだよ」などと強がりを言ってたけど、ついに押し切られて同居することになった。こんなストーリーだったら良いな、と思う。


「この年で、子どもの世話を押しつけられるなんて」などと、憎まれ口を叩きながら、元気に暮らしていることを祈るよ。


カテゴリー紹介 #ライフスタイル

ネコのように丸くなって暮らしたい……。

特別な夢や本当にやりたいことは無いけれど、ストレスフリーで快適な毎日を過ごしたい。

人混みと満員電車と行列と渋滞と人づきあいが苦手で、インドア&地元で過ごしがち。

最近は、読書しながら旅でもしようか、ともくろんでいる。

年300万円で、コストのかからない「健康で文化的な最低限度の生活」を目指して試行錯誤中。