らくだのライフハック

猫のように丸くなって暮らしたい

─セミリタイアして本とマンガの日々─

好きだった作家がいつの間にか亡くなられていたのに今さら気づいて落ちこむ。本好きのはずなのに情報弱者って……。


この頃は、吉野朔実さんのコミックエッセイを愉しんでいる。

本がテーマなんだけど、ブックレビューと言うよりは、「本に纏(まつ)わる日常」がメインで、本好き仲間とのやり取りなどが楽しく描かれている。

吉野朔実は本が大好き (吉野朔実劇場 ALL IN ONE)

吉野朔実は本が大好き (吉野朔実劇場 ALL IN ONE)


このシリーズは全8冊だ。

自分の場合、図書館の棚にあったのを3冊ばかり借りてハマり、同じ市内の他の図書館にあるものを取り寄せてもらい、市内に所有が無いものは、これからリクエストカードを出していく。

すると、同じ県内の他の図書館から取り寄せてくれるのだ。


こんな感じなので、シリーズを順番に呼んでいくわけじゃなくて、手に入ったものから読んでいってる。

幸い、どこから読んでも、ちゃんと面白い。


どんどん読み進めて、たまたまシリーズ最終巻を先に読むことになって、表紙をめくったら、いきなり驚く羽目になった。

「急逝した吉野朔実が遺した最後の〈吉野朔実劇場〉」の文字が……。


自分が使ってる図書館はおもしろいことをやっていて、本の帯を半分に切って、表紙をめくったところに貼りつけてくれているのだ。

自分が見たのは、本の帯に書かれていた言葉だった。


慌てて検索してみると、吉野朔実さんは、もうすでに2年前に亡くなられていた。

しみじみと情報弱者でうかつな人間だ、と落ちこむ。

一時期は、彼女のマンガをよく読んでいたし、ファンだと思っていたのに、2年間も気づかなかったなんて……。


情報源と言えば、新聞くらいで、もっぱら図書館で借りている。

情報雑誌も読まないし、本やマンガについて、人と語り合うことも無い。

好きな作家がいつの間にか亡くなられていて、もう、新作を読むことはできないのだ。

なにより、全く知らずにいた。

真面目なファンから「お前なんかファンじゃない」と怒られてもしょうがない。

はぁ……。


恐らく、吉野さんは大げさなことはお嫌いだったんだろう。

編集者も吉野さんとは仲が良かったみたいだし、騒ぐようなことはしたくなかったんだろうなあ。

自分が気づいた本だって、本自体には、吉野さんが急逝されたことに関する記述は一切無かった。

本の帯が貼りつけてなかったら、きっと今でも気づかないままだ。


好きな作家の新作を、しばらく読んでないなあ、と思って検索してみると、もう筆を折っていたり、亡くなられていたりすることが時々ある。

特に漫画家の場合は、ハードワークだし、唯一の情報源、新聞にも取り上げられないケースが多いようで、なおさら気づきにくい。


「何を今さら」だけど、残念だ。

早過ぎる……。


カテゴリー紹介 #読書のお作法 

本と本にまつわる日常生活の話。

本代に月10万円を使う生活から、ブックオフの100円コーナーや断捨離の季節を経て、蔵書数はほぼゼロ。

現在は、家から歩いて5分の図書館と無料マンガアプリを活用する毎日だ。

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