派手なタイトルの本なので、いかに家事で手抜きできるか、という本だと思ってたら、アカデミックな本で、家事の歴史みたいな本だった。
日本の男性がいかに家事をしないかが書かれていて、耳が痛い。
それでも、「ていねいな暮らしはいい暮らし?」など、「手作り」で「きちんと」しなければいけないというプレッシャーについて書いてあったのは共感できる。
おもしろかったのは、断捨離がプレッシャーになっている、ミニマリストはアメリカでは変人て話だった。
楽に生活するための断捨離のはずだけど、「やらなきゃ」と思うとプレッシャーになる。
モノが多いと罪悪感を感じるようになっては本末転倒だ。
自分も、一時期、断捨離にハマったときは、ベッドを処分して、寝袋で生活しようか、と考えて、Amazonで寝袋を検索したことがある。
途中で我に返って止めたけど、我ながらナイスな判断だった。
ほんと、良かった……。
意外だったのは、温かい朝食というのは、かなり最近に始まったことらしい、という話だった。
日本人の朝食と言えば、米のご飯、ワカメと豆腐の味噌汁、海苔や生卵に納豆、アジの開きか塩鮭てイメージだけど、よく考えたら旅館の朝食だ。
フランスなんかだと、カフェオレにクロワッサンが当たり前。
トーストさえもしていないとか。
なるほどーー。
かくいう自分も、この頃の朝飯は、水切りヨーグルトのクリームチーズ風に甘酒をかけたもの、温泉卵、チーズ、果汁100%ジュースなどが定番だ。
火を使わなくていい食事は、すごく楽だ。
カフェオレ&クロワッサンの朝食も、わかるような気がする。
「朝食をちゃんと食べなきゃ」てのも、けっこうプレッシャーになってる気がするな〜。
朝食は、そんなにがんばらなくていい、と理論武装できたのはありがたい。
最初は、どれだけ家事を手抜きできるのかのノウハウを知りたくて読み始めたので当てがはずれたけど、歴史的・世界的に見るとこうなっている、日本の今の時代が特殊なんだ、とアカデミックに知るというのも、ストレスの軽減につながる。
そういう意味では、なまじなハウツー本よりは、むしろ役に立つかもしれない。
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空き家一歩手前の限界ハウスで「健康で清潔な最低限度の生活」を目指し、ストレスフリーな毎日を目指して試行錯誤中のへなちょこ家事男子。