渡部昇一さんの『知的生活の方法』の話が出たついでに、『続 知的生活の方法』も紹介しておきたい。
この本も1971年の出版なので古典と言っても良い。
ただ、内容は全く古びていない。
「読書が中心にあるような生活論」だ。
むしろ、インターネットの時代になってから、知的生活のコストは格段に下がった、と思う。
普通の人間でも、十分に実現可能となってきたのだ。
むしろ、この「続」の方が、個人的には参考になることが大きかった、と思う。
自分の知的領域にふれあう本を一冊一冊精選して、個性あふれるライブラリーを作りあげ、学問を生活化することが、知的生活のポイントである。そのために不可欠なゆとりある生活への道を探り、就職・結婚のプラスとマ...
内容としては、学問の生活化、機械的に仕事に取り組む、経済的独立、ライブラリーを作る、著作・運動・社交にバランス良く配慮するなどがあげられる。
どれも参考になることばかりだけど、その中でも、「経済的独立」について書かれた章が興味深かった。
経済的に独立、つまり不労所得で暮らしていけるだけの資産がないと、自由な文筆活動はできない。
もちろん、生活に追われていると、執筆どころではない。
ある業界にべったりと依存していると、その業界の悪口めいたことは書けなくなる。
極端な話、戦争になると、戦争反対について書くことはできなくなってしまう。
もし、自分の所属する業界から干されても、資産があれば、食いっぱぐれることはないし、自由にものが言えるわけだ。
ここで、一例として、本多静六博士が上げられている。
ちなみに、この方は、『インベスターZ』でも取り上げられていて、びっくりしたことがある。
配信先: 「日本が潰れた時、道塾を救う唯一の資金が金だ!」 投資部新主将・渡辺の得意分野は金投資! いまいち金の魅力にピンとこない財前は、渡辺に金投資の極意を叩き込まれる。 一方、謎の校務員・ゼンさん...
本多博士は、節約生活を実施して、給料の四分の一を貯金するようにした。
貯まったお金を不動産投資して資産を築く。
その資産で、海外視察を熱心に行い、日本林学の重鎮となり、日比谷公園を始め、多くの公園を設計した。
晩年は、寄付活動にも熱心だったようだ。
再読してみたら、ブロガーのイケダハヤトさんを連想した。
節約生活を送りながら、ブログに専念し、ブログによる収入のうち余剰資金を投資に回した。
今や、ブログは仮想通貨が中心になっている。
さらにイケダさんは、資産を元に、地方移住、若者の居場所作り、まちづくりなど多方面にわたってアグレッシブに活躍中だ。
自分たち凡人が、そっくり同じことをやるのは無理だけど、スケールダウンすれば、実現可能なのではないか、と思う。
例えばーー。
・節約生活を送り、少ない支出で暮らせるようになる。
・できるだけ労働時間を少なくする。
・余暇を読書や執筆にあてる。
・できれば不労所得を得る(ブログや投資など)。
・余剰資金を増やし、資産を作り、病気・ケガ・老後に備える。
こんな感じ。
「まだ、労働で消耗してるの?」はイケダハヤトさん得意のセリフだ。
「知的」と言う言葉に抵抗があれば、「読書生活」でもいい。
要は、のんびりと本を読んだり文章を書いたりして暮らしていく、ということだ。
絵を描くでも、音楽を演奏するでも構わない。
こんな暮らしを送りたい、と思ってる人には、『続 知的生活の方法』はオススメだ。
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